受験生を持つ保護者としての経験を通じて、同じ境遇の皆さんの役に少しでも立つようなお話ができればと思います。ただし難しいことは書きません、というか書けません。どこの家庭にもある、だけど家族にとっては大切な出来事やひとときを、気の向くまま書いていこうと思います。皆さんも肩の力を抜いて読んでいただければと思います。
勉強よりスポーツが得意な 下の娘の進路を考える
「うちの息子、高校決まったよ」
そう言うのは、同じ中学3年生の子を持つ友人A。え? どういうこと? 受験はまだ先だし、もしや飛び級で入学ってやつ? そんなに頭よかったっけ、お前の息子。
「いやいや、スポーツ推薦だよ。ま、正式じゃなくて、高校からスカウトの話が来たってだけだけど、まあ、確実だろうね」
それを聞いて納得。
友人Aの息子は小学校低学年からボーイズリーグに所属し、主力選手として大いに活躍していたのはSNSでもよく目にしていました。
小さい頃はよくうちの上の娘と遊んでいたけれど、娘は勉強の方、そいつの息子は野球の方と、「真逆の方向に進んだね」と、かつて話したことも思い出しました。
なるほど、スポーツ推薦という選択肢もあるのか。
思わず膝を打ちました。
もちろん、大手進学塾に通う上の娘のことではありません。
小学4年生の下の娘のことです。
自慢じゃありませんが、下の娘、勉強が大の苦手。
お姉ちゃんを真似して、個別指導の塾に半年前から通っていますが、なかなか成果が出ません。先日も、小学校から「補習を受けるべし」とのお達し。
うーん、塾代がムダ……。
しかし、勉強は苦手ですが、運動神経は悪くありません。
現在も、とある球技のクラブ活動に熱心に取り組んでいます。
体格もいいので、一応有望株と見られています。
このままスポーツに磨きをかけて、さらに中学校で活躍すれば、高校受験はスポーツ推薦で乗り切れるのでは?
そんな計画というか願望が、突如私の心の中で、夏の入道雲のように沸き起こったのです。
将来はプロ? 思わず夢が膨らむも……
とりあえず、スポーツ推薦入試の実態をネットでざっくり調べてみました。
スポーツ推薦とは、スポーツで優秀な成績を修めた生徒のための推薦枠のことで、地元の都立高校を調べた限りでも、かなりの高校が推薦枠を持っています。
対象スポーツとして多いのは、やはり野球やサッカー、バスケットボールやバレーボル、陸上競技などメジャーな競技。ただし、剣道や柔道など日本の伝統的スポーツの枠も結構あります。中にはチアリーディングやアーチェリー、相撲といった変わり種のスポーツも。
意外だったのが吹奏楽や書道、和太鼓などの文化活動にも推薦枠があるということ。そういえば上の娘の同級生がプロ並みの書道の腕前で、推薦入試を受けるとかなんとか言ってたような、言ってないような……。
いずれにせよ、選択肢はまあまあ広いと言えそうです。
ただし、誰でも推薦されるわけではありません。
中学時代にレギュラーとして都大会などで活躍し、学業との両立もできていることが条件となるそうです。
つまり、(学業との両立はさておき)前述した友人Aの息子のように、スカウトの目に留まるぐらい、大会での活躍や選抜チームに選ばれるなどの実績が必要だということなのです。
ただし、特待生制度を利用できるなど、経済的なメリットもあります。
強豪校に進むことができれば、施設や指導者などにも恵まれ、競技力をさらに伸ばし、ゆくゆくはプロを目指すことも不可能ではないかもしれません。
え、オリンピック会場で、日の丸のハチマキをして応援する姿、撮られちゃう?
高額な年俸をもらって、それで家とか買ってくれたりしちゃう?
思わず夢が膨らみます。
スポーツで実績を残すのは、もしかしたら勉強より難しい?
しかし、冷静に考えれば、スポーツ推薦という進路選択は、そう簡単な話ではないことに気づきます。
まず、スポーツ推薦枠は野球やサッカーなどのメジャー競技に偏っており、娘が今取り組んでいるマイナー競技では枠が少ないということ。
そして、スポーツで本当に活躍し、実績を残すのは至難の業だということ。
日々の鍛錬と、そして才能が必要で、それは、努力ではどうにもなりません。
仮にスポーツ推薦で高校に入れたとしても、その先、大学でもスポーツ推薦を獲得し、就職につなげられるという保証はありません。
プロや実業団入りはほんの一握り。大谷翔平選手などは突然変異みたいなもんです。
そう考えると、むしろ勉強に励んで難関大学に進学し、一流企業に就職するほうがまだ現実的かも?
スポーツ推薦という選択肢は一見魅力的ですが、リスクも理解した上で慎重に判断しなきゃなと思いました。
高校受験まであと6年。
中学受験も視野に入れればあと3年。
スポーツに打ち込ませるにせよ、勉強に力を入れさせるにせよ、本気でやらせるなら、そろそろ本腰を入れたほうが良さそうではあります。
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とんび
ライター
中学生と小学生の2人の娘、妻と都内に暮らすライター兼ライターズオフィス経営者。取材で有名大学や一流企業に訪れると、「うちの子もこんなところで……」と妄想を膨らませる今日この頃。上の娘は某有名学習塾に通学中。下の娘も姉の影響で近所の個別指導塾に通い始めたところ。子供たちの塾通いが家の暮らしの中心となっている。ちなみに似顔絵イラストは上の娘が小5の時に描いてくれたもの。
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