取っててよかった!? 高校受験に役立つ資格と志望校の戦略的選択について

受験生を持つ保護者としての経験を通じて、同じ境遇の皆さんの役に少しでも立つようなお話ができればと思います。今回は、志望校面談で“救われた”エピソードと、受験する学校の選び方についてお伝えします。

めまぐるしく変わる受験生の日々

冬の足音が近づく中、受験生を持つ親として日々めまぐるしい変化を感じています。中学3年生の娘は部活を引退してからというもの、朝から晩まで勉強漬けの毎日。親としても、できる限りのサポートをしたいと気持ちばかりが焦ってしまいます。

夜遅くまで机に向かう娘の姿を見ていると、心配になって声をかけたくなります。でも、集中を途切れさせないよう、そっと温かい飲み物だけを置いていくことも。そんな些細な気遣いが、この時期の親子の距離感なのかもしれません。

先日、志望校選びで大きな進展がありました。以前から検討していた「併願優遇」制度のある私立高校へ、娘と一緒に面談に行ってきたのです。併願優遇とは、内申書や模試の成績、入試の点数で一定の基準を満たしていれば、第一志望の高校の合格発表まで入学手続きを待ってもらえる制度です。

ところが面談で、想定外の壁にぶつかりました。まず出席日数が規定をオーバーしていたのです。これには理由がありました。娘は部活動の顧問との関係がしっくりいかず、一時期休みがちになっていたのです。しかし、その後、お互いに歩み寄り、最終的には部長として立派に務めを果たしました。この経緯を説明すると、面談担当者も「なるほど。じゃあ、立派に克服したんですね」と理解を示してくれました。

思わぬピンチでの救世主

しかし、もう一つ大きな問題がありました。内申点が基準より2点足りなかったのです。これには面談担当者も難色を示し、私たち親子の表情も曇りました。受験に向けて努力を重ねてきた娘の気持ちを思うと、胸が痛みました。

ところが、提出書類の最後の一枚を見た担当者の表情が一変したのです。

「英検を取得されているんですね」

実は娘は幼稚園の頃から英語教室に通っていて、その延長で小学校低学年から英検に挑戦。地道な努力の結果、中学2年生で2級に合格していたのです。正直なところ、私たち親も英検の資格がこれほど重要になるとは予想していませんでしたが、この場面で思わぬ功を奏しました。英検の資格によって内申点に2点が加算され、なんとかギリギリで基準をクリアすることができたのです。

いやあ、取っておいてよかった! 英語資格の重要性を改めて実感しました。

同時に、通知表や賞状なども、将来の受験に備えて大切に保管しておく必要性も痛感しました。実は我が家は中学1年時の通知表を紛失してしまい、再発行もできず、大変苦労したのです。活動記録の証明が必要になることもあり、後日、課外活動の証明書類を追加で提出することになってしまいました。中学1年生の保護者の方々には、ぜひこの教訓を活かしていただければと思います。

受験校数は多いほうがいい?

志望校選びの次の山場は、塾での三者面談でした。ここで興味深い提案を受けました。それは「受けられる学校は全て受験する」というものです。実力より少し下のレベルの学校から、チャレンジングな学校まで、幅広く受験することを勧められたのです。

正直、最初は首をかしげました。一つの高校にしか進学できないのに、なぜ多くの学校を受験する必要があるのか。受験料も1校につき2~3万円かかります。必要最小限で十分ではないか、そう考えていました。我が家の家計を考えると、できるだけ受験校数は絞りたいという思いもありました。

しかし、塾の担当講師の説明を聞いて考えが変わりました。まず、比較的合格しやすい学校を受験することで、本番までの練習になるというのです。入試本番の緊張感は、模擬試験では味わえません。もし予想以上に手応えが悪ければ、第一志望校の受験までに対策を練り直す時間的余裕があります。実戦経験を積むことで、本番での実力発揮にもつながるというわけです。

さらに印象的だったのは、実力以上の学校を受験することの意義についてでした。それは「後悔を残さないため」だというのです。仮に第一志望校に合格できても、「もっと上位校も狙えたのでは?」という思いが残る可能性があります。しかし、実際に受験して結果が出れば、それが現実的な選択だったのか、それとも別の選択肢もあり得たのかが明確になります。

選択肢を増やすことの意味

確かに、高校選びは偏差値だけで決めるものではありません。通学のしやすさや校風など、様々な要素を考慮して決めるべきでしょう。しかし、「ここしか選べなかった」のではなく、「選んで決めた」という実感を持てることは、その後の高校生活にも大きな影響を与えるのではないでしょうか。

娘自身も、いくつかの学校のオープンキャンパスに参加して、それぞれの学校の特色や雰囲気の違いを感じ取っているようです。偏差値だけでなく、自分が本当に通いたいと思える学校を見つけることも、受験の大切な過程なのかもしれません。

受験料の負担は確かに大きいですが、ここで躊躇するのは得策ではないと考えました。これまでの塾や教材にかけた費用を考えれば、この段階でケチケチするのは本末転倒かもしれないからです。娘の将来のために、できる限りの選択肢を用意してあげたい。そう決心がつきました。

いよいよ受験まで残り少なくなってきました。選択肢が多すぎて選ぶのが大変、と言えるような状況になることを願いながら、残された時間を大切に過ごしていきたいと思います。

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とんび

ライター

中学生と小学生の二人の娘を持つライター兼ライターズオフィス経営者。都内在住。上の娘の高校受験を控え、毎日気が気でない日々を送っている。夜中に娘の部屋の明かりが消えるのを確認してから眠る日々が続いている。

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