
受験生を持つ保護者としての経験を通じて、同じ境遇の皆さんの役に少しでも立つようなお話ができればと思います。肩の力を抜いて読んでいただければと思います。
お屠蘇なき正月、でも悪くない?
年末年始、全国の受験生の親御さんはどのように過ごされたでしょうか。我が家は、受験を控えた上の娘の塾の正月特訓の送り迎えに追われる日々でした。毎日車での送迎を妻に課されているため、私は運転手として一滴のお屠蘇も口にすることができません。
そもそも、箱根駅伝やお笑い特番など、正月の定番番組も、お酒なしではちっとも面白くないんです。だから「まあ、これも受験生の親の宿命か」と諦めつつ、せっかくなのでこの機会を有効活用することにしました。普段は取引先からの電話やメールに追われて、なかなか腰を据えて取り組めない新規事業のプランニングなどの仕事に着手。当然、正月休みなので誰からも連絡は来ず、驚くほど集中して作業を進めることができました。
こういうダラダラしない正月も、意外と悪くないものです。むしろ、年始から頭をフル回転させることで、新年の目標達成に向けて良いスタートが切れたような気がします。
ただ、下の娘(小4)には、さすがにそんな正月は可哀想。そこで年始に数日、私と二人で故郷に帰省することにしました。妻は上の娘のケアのために東京に残り、父娘二人旅です。
今年は例年になく雪が多かった日本海側の故郷。久しぶりの雪遊びに興じる下の娘の姿を見ていると、思わず頬がほころびます。そして、普段は思春期真っ只中で私に対して素っ気ない態度をとる彼女ですが、二人きりの旅では不思議と心を開いて、いつもより多くおしゃべりをしてくれたのは、本当に嬉しい誤算でした。
食事と風呂以外は机に向かう日々
さて、話を上の娘に戻しましょう。
正月休みもなく、毎日塾に缶詰。家に帰っても深夜まで机に向かう毎日です。大げさでもなんでもなく、食事と風呂とトイレ以外は勉強。そんな地獄のような日々が、受験本番まで続くのです。
しかし、こんな状況だからこそ生まれる、ある種の”ほっこりエピソード”もあるものです。最近、娘の様子に微妙な変化が見られるようになりました。率直に言えば、恋の芽生え。お相手は、同じ塾に通う男子生徒。
彼とは実は以前から塾の同じクラスで、長年の塾友達。確かにイケメンなのですが、あまりにも長い付き合いのせいか、娘は特に異性として意識することもなかったようです。
ところが最近、娘の彼に対する視線が、明らかに変化してきたのです。なんと彼が、塾の同学年でトップの成績を収めたのです。
努力は嘘をつかない、恋も同じ?
塾には自習室があるのですが、娘が授業前に行くといつも彼が先に来ていて、帰る時も最後。そんな姿を間近で見ていた娘は、「努力は嘘をつかない」という言葉を身をもって感じると同時に、そうやって必死で頑張る彼の姿に、心から尊敬の念を抱くようになっていったようです。
そしてその尊敬の念は、いつしか敬愛の情へと変わっていきました。当然、お互い受験生なので付き合うとかデートするとかいう余裕はありません。LINEでメッセージをやり取りする程度が関の山です。
それでも、彼からメッセージが来るたびに「どんな返事をすればいい?」と妻に相談する娘の姿は、とても楽しそう。受験勉強の重圧の中で、それが何よりの息抜きになっているようです。
メッセージの内容から推察するに、彼の方も娘に対してまんざらでもない様子。合格したら二人で遊びに行こう!という約束まで交わしているとか。
父親としては正直、複雑な心境です。でも、これだけ頑張っている娘のことですから、それくらいは大目に見てあげたいと思います。ただし、一つだけ願うことがあります。
「早まって試験前に告白だけはするな!」
オーケーでも、ごめんなさいでも、平常心ではいられないですからね。
そんな願いを込めながら、妻と苦笑いを交わす今日この頃です。
お互いが高い目標に向かって頑張る中で芽生えた恋。まるでスポ根漫画のような展開ですが、これこそが青春の王道なのかもしれません。
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とんび
ライター
中学生と小学生の二人の娘を持つライター兼ライターズオフィス経営者。都内在住。上の娘の高校受験を控え、毎日気が気でない日々を送っている。夜中に娘の部屋の明かりが消えるのを確認してから眠る日々が続いている。
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