
受験生を持つ保護者としての経験を通じて、同じ境遇の皆さんの役に少しでも立つようなお話ができればと思います。今回は、いよいよ始まった受験シーズンの様子をお伝えします。
出願手続きに追われた年末年始
年末年始、娘は塾の正月特訓に励み、私たち夫婦はその送り迎えに追われていたことは前回お話ししました。その一方で、私たちを忙殺したのは「出願」の手続き。確かに、いまどきはすべて「WEB出願」なので、昔に比べれば格段に楽になりました。しかし、我が家は8校も受けるので、それぞれの出願期間を間違えないよう気を使うだけでも一苦労。
「出願なんて本人にやらせれば?」「甘やかしすぎでは?」という声が聞こえてきそうです。本来はそうかもしれません。でも、朝から深夜まで机に向かう娘の背中を見ていると、少しでも助けてやりたいと思うのは親心。皆さんもそうではないでしょうか? 送り迎えや手続きくらいしか、私たちにできることがないのです。
早いところは12月1日から出願受付が始まり、ピークは12月の中旬から後半にかけて。何せ受験する学校が多いので、エクセルで期日を一覧にし、必要書類はすべてダウンロードして学校ごとにフォルダ分け。仕事でもここまで丁寧にやらないくらいの入念さです。日付や書類のチェックは妻とダブルチェック。久々の夫婦の共同作業で、まさに二人三脚で戦う同志となりました。
調査書騒動、危うし出願締切!
ウェブ出願は一通り済ませ、あとは必要書類を揃えて受験料を支払うのみ。そう思っていたところ、大きな問題が発覚したのです。
「調査書がない!」
受験のための必要書類は大きく分けて「願書」と「調査書」の2つ。願書は自分で書きますが、調査書は学校の成績や部活動の記録なので担任の先生に書いてもらう必要があります。二学期の半ばごろに先生にまとめて依頼していたのですが、いざ書類を提出しようと思った時、まだもらっていないことに気づいたのです。
おそらく三学期が始まったらもらえるのでしょう。普通ならそれで間に合います。しかし、繰り返しになりますが我が家は8校も受験する上、1校目の手続き締め切りが1月上旬。書類は郵送で送らなければならない──。待てよ、これは間に合わないぞ!
焦った私は始業式前日に学校に電話してみました。すると担任の先生は、始業式に「内容確認書」なるものを渡すので、それに保護者のサインをもらってから翌日以降に書類を渡すと、悠長なことを。いや、だから始業式当日にもらわないと間に合わないんですって!
交渉の結果、始業式の当日に確認書にサインして再登校することを条件に、その日のうちに書類を渡してもらえることになりました。先生、無理を言ってすみません。本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
いまどきの合格発表。そこには想定外の2文字が!
そんなバタバタした状況の中、粛々と出願手続きをこなしていく最中、1校目の受験の日を迎えました。その学校のレベルは第一志望校に比べると低いものの、5教科受験。ずっと3教科対策の勉強をしてきた娘にとっては、かなり不利な状況です。
案の定、試験後の娘の様子は散々。「理科社会は全くわからなかった。適当に答えを書いて、残り半分は寝てた」とのこと。これはダメだ。本人も「絶対無理」と諦めムード。まあ、受験の雰囲気を早めに味わえただけでもよしとするか……。
合格発表は2日後。今はネットに受験番号を入力すると画面に結果が出る仕組みなんですね。掲示板に張り出された番号の中から受験番号を探す、あの緊張感溢れる光景はもはや過去のもの。なんだか寂しい気もします。
諦めつつも、一応確認しておこうと、パソコンの前に家族で集まって受験番号とパスワードを入力。恐る恐るボタンをクリックすると……なんと「合格」の2文字が!
「マジか!」思わず声が出ました。もしかしたら、得意な英国数でそれなりの点数を取れたのでギリギリ滑り込んだのか。あるいは理科社会のヤマカンが当たったのか。点数がわからないのは残念ですが、想定外の幸先の良いスタートに、一気に我が家のテンションが上がりました。第一志望ではないけれど、やはり合格の知らせは嬉しいものですね。
逆に、もし不合格だったらどんな雰囲気になっていたのか。そう思うと複雑な気持ちにもなります。
いよいよ佳境、受験は財布との戦いでもある
さあ、これからが本番。2月には、ほぼ毎日受験が続く週もあります。さらに大変なのは、受かった学校のうちどこに入学するか決める作業。各校の合格発表日程と照らし合わせながら、場合によっては第二・第三志望でも、第一・第二志望に落ちた場合を考えて入学金だけ払っておかねばならないケースも。
受験料だけでもかなりの額。そして入学手付金、授業料と、この1〜2ヶ月でいったいいくらのお金が飛んでいくのか。幸い学資保険が降りるので少しは楽になりそうですし、都民は授業料の補助も出るので、これも助かります。でも、補助金が出るのは授業料を支払った後なんですよね。
そう、受験は財布との戦いでもあるのです。しばらくは夕食のおかずが一品減りそうです。もちろん外で飲み歩くなんて、インフルエンザ感染予防もふくめてしばらく御法度。それでも、娘の希望する進路が叶うのなら、親として辛くはありません。がんばれ娘、そしてがんばれ我が家の家計!
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とんび
ライター
中学生と小学生の二人の娘を持つライター兼ライターズオフィス経営者。都内在住。上の娘の高校受験を控え、毎日気が気でない日々を送っている。夜中に娘の部屋の明かりが消えるのを確認してから眠る日々が続いている。
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