こんにちは。みらぴか認定サポーターの吉野です。
高校生の就職支援をしているキャリアコンサルタントです。
お子さんが高校を卒業してすぐに働き始めることに、不安や心配を感じていませんか?
「社会に出てもすぐにやめてしまったら…」「子ども自身が真剣に考えているのだろうか」と心配に感じているかもしれません。
社会をまだ知らない高校生が希望する職に就くためには、しっかりとした準備が必要です。このコラムでは高卒就職の状況と、親としてどうサポートすればいいか、具体的なアドバイスをお伝えします。
最近の高卒就職状況
最近の高卒就職事情は、親世代の就職の時と比べてだいぶ変わってきています。
ニュースなどで耳にした方もいらっしゃるかと思いますが、さまざまな業界で高卒者を積極的に採用するようになっており、最近は超売り手市場になっています。
高校生の採用をしていなかった企業が高校生の採用を始めたり、寮や借り上げ社宅を用意して、他府県の高校生をする企業も増えています。新入社員を確保するために初任給を上げたり、年間休日数を増やす企業も少なくありません。
高校生からすると、若いうちから働き始めることで、早くから自立できるメリットがあります。
具体的な就職活動のスケジュールはというと以下のような流れになります。
高校2年生
この時期は、自分の興味や得意なこと大事にしていることを見つけて、自分の進路について考える時期です。
学校で行われる職業適性検査や企業見学、インターンシップなど、機会があれば積極的に参加しましょう。
ご家庭では、進学にするか就職にするか、家族でよく話し合いをして決めておけると良いと思います。
高校3年生の春(4月〜6月)
3年生になったら本格的に準備を始めます。担任の先生等と相談しながら、希望する職種や業界を絞り込んでいきます。
履歴書の書き方や面接の練習もこの時期から始めことが多いです。
高校3年生の夏(7月〜8月)
多くの企業がこの時期に採用活動を始めます。7月以降、学校を通じて求人票が公開されます。
興味のある企業を数社に絞って、説明会や企業見学に参加する時期です(夏休み中に開催されることが多いです)。
夏休み明けには、応募書類を送り、選考に備えます。学力試験を実施する企業も多いため、勉強をしたり、面接練習も並行して行います。
高校3年生の秋(9月〜11月)
高校生の就活は企業への応募は、基本的に学校を通じて9月上旬に行います。
学校に応募企業を伝え、学校から推薦状を出してもらいます。
そこから、9月16日以降に就職試験が実施され、書類選考や筆記試験、面接を通じて内定を目指します。(「一人一社制」の都道府県が多いため、複数の会社を受けるのではなく、単願の場合が多いです。)
高校3年生の冬〜卒業(12月〜3月)
内定が決まったら、卒業に向けての学業をしっかりとこなす必要のある時期です(卒業できなくては入社もできません!)。内定が出ると気が抜けてしまいますが、ここで油断しないことが大事です。
また、会社の指示に従って、必要な手続きや準備を進めます。車通勤になる場合には、免許を取っておいたり、入社に向けての生活リズムを整えておくことも大事です。
実際にあった親子のケース
高卒就活は子どもが迷うのは勿論のことですが、親も悩んでいるお話をこれまで聞いてきました。
子どもだけでなく親も納得したうえで決めることで、子どもが安心して進路選択できます。私が実際に対応した親子のケースについてご紹介します。
親が希望している進路と違う
生徒から「私は〇〇社が第一希望なんですが、親に話したら反対されてしまいました」と相談を受けました。
詳しく話を聞いてみると、親からは安定している公務員を勧められており、これまでの進路希望調査では公務員希望と記入して提出していた。
けれども、どうしても公務員は自分に合っていると思えず。いよいよ就職が迫った今、自分に合っている仕事を選択したいと思っているけれど、親からは反対されてしまう。
普段から親子関係は良好で、親に反抗するようなことはしたくないし、どうしたら良いものか八方ふさがりになってしまっていると話してくれました。
三者面談で、私からも生徒の希望を伝え、第一希望の企業についてもどのような企業なのかを説明すると、親も納得して「本人が望むようにして欲しい」と言ってくれ、結局は第一希望の企業を受けることができました。
なかなか進路を決められない
保護者から「うちの子、家だと何も話をしなくて…自分の将来についてちゃんと考えているのか…(ため息)」というご相談を受けたことがありました。
私からは「生徒自身が一番悩んで困っているはずなので、心配だとは思いますが、一旦見守っていてあげてください。たくさん考えたり、話を聞いたり、見学したりする中で、決めていけると思います。」とお伝えしました。
もともとやりたい事がはっきりと決まっていない子ではありましたが、小さい頃からの憧れの職業や、どのような時にやりがいを感じるのかといった事を深堀りしていく中で、職業としてやりたい分野が明確になっていきました。
「この企業にします!」と自分で第一希望の企業を決めることができ、保護者も安心していました。
思春期の真っただ中で、社会人になることに向き合う親子関係ってとても難しいと思います。そんな時期に親として子どもにできることは「見守ること」「支えること」!
もう少し具体的にお伝えしていきます。
高卒就活で親としてできることって?
聞く姿勢を大切にする
まずは子どもの話を遮らずに最後まで聞く。もし、親自身の考えと子どもの考えが違っていたとしても、ぐっとこらえてください。頭ごなしに反対せずに聞く姿勢を示すことで、子どもは自分の意見が尊重されていると感じ、話がしやすくなります。
就職活動のそれぞれの時期に合わせて、子どもに対して質問をして、寄り添うように聞いてあげてください。
「どんな仕事に興味があるの?」
「就職について何か悩んでることある?」
「企業見学に行ってみて、どんな感想持った?」
「面接練習付き合えるけど、やってみる?」
「入社までの期間で何かサポートして欲しいことある?」
一例ですが、上記のような問いかけをするのが効果的でしょう。
感情的にならずに、アドバイスをする
自分の子どもに失敗をさせたくないと、ついアドバイスがきつくなってしまうこともあるかもしれません。
ですが、実際に働くのは子ども自身です。アドバイスを押し付けるのではなく、選択肢を示す形で提供すると良いです。
例えば、「これも考えてみたらどう?」や「こういう方法もあるよ」といった提案をしましょう。
外部の力を頼る
担任の先生や就職支援専門の職員など、学校と連携をすることも大事です。
親には対しては言葉数が少なくても、学校では自分の考えをしっかりと話しているケースもあります。気になることがあれば、三者面談の際などに聞いてみると良いでしょう。
また、ハローワークの窓口で相談することもできますし、キャリアコンサルタント等の専門家を頼っていただくのも良いと思います。
まとめ
はじめて社会に出ていく高校生と、はじめて子どもを社会に送り出す親。どちらも分からないことだらけだと思います。VUCAの時代の中で、子供の進路選択に対しての悩みが生じて当然です。
高卒就職事情を把握しつつ、気持ちに余裕を持って見守る姿勢を大事に、お子さんとコミュニケーションを取ってあげて欲しいと思います。
ぜひ外部の専門家として、キャリアコンサルタントを頼ってくださいね!
よければみなさんのお悩みや不安なことがあれば気軽に話してみませんか?
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吉野陽子
みらぴか認定サポーター
大学では心理学を専攻し、卒業後は「人の成長」に関わりたいと考え都内で学習教室教室長やIT企業人事などを経験。 現在は地方移住し、高校生の就職サポートを行うキャリアコンサルタント。進路に悩む生徒たちのキャリア面談等を行う。 「やりたいことが分からない」子どもたちへ寄り添う支援を特に大事にしている。 自身も一男一女の母として、子育てに奮闘中。
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