こんにちは。みらぴか認定サポーターの榊です。
これまで30年以上、スポーツ界、特に現場で教員、コーチ、大会運営などに携わってきました。
部活動に注力しているお子さん(以下部活生と呼びます)がいらっしゃる方の中には「部活動ばかりで勉強は大丈夫?」と心配されている方もいるかと思います。
実際に私も部活動やスポーツクラブの引率で来られた保護者さんから、学習状況に対する心配を抱いているお話をうかがうこともあります。子どもの応援はしてはいるけれど、お子さんの将来を考えるとついつい「勉強もしなさい」と言ってしまうことがあるでしょう。
部活動と勉強との両立は確かに課題で、どちらも諦めてほしくないというのが親心ではないでしょうか。
そこで今回は、子どもにとって部活動に取り組むことがどのような影響があるのかをみていきながら、お子さんが部活動と勉強を両立するために保護者ができるサポート内容について解説したいと思います。
部活動が学習にもたらす影響
メリット
体力がつく:日々の練習によって得られた体力は、試験勉強や受験を乗り越えるために必要な力になる。
集中力の向上:プレッシャーに負けないことや、ここぞというときに自分の力を発揮するための集中力が育まれる。
計画遂行力:自分の目標に向かい計画を立てて努力を継続する力が育まれる。
部活動に参加するからこそ得られる成長があり、それは受験勉強や試験を乗り越える力にもなっていくことでしょう。また、人と人とのコミュニケーション力や人生を生き抜く力にもつながると思います。
デメリット
先に述べたようにメリットもありますが、デメリットも少なからずあります。
疲労:日々の練習で疲れて勉強したいと思っても後回しにすることがある。
時間確保:朝や放課後、土日が部活動の時間になるため勉強時間の確保が難しくなる場合がある。
体調面や時間管理は、部活生に必ず発生してくる課題です。完璧にやろうと頑張り過ぎることはマイナスになることもあります。保護者はまず日々の子どもの様子を見ておくことが大事です。
部活動と勉強の両立方法
部活動の影響を踏まえて、私自身の体験や部活生に聞いた両立方法についてご紹介します。
生活習慣に合わせた勉強時間の確保
子どもそれぞれの生活習慣、ペースに合わせた勉強時間の確保を行いながら、型を作っていくのが良いでしょう。
例えば、私の中高時代は、部活から帰宅後はへとへとで、夕食をとったらすぐに寝ていました。入浴時に湯舟につかりながら寝てしまうこともあるくらい帰宅後はとにかく眠かったのです。そんな部活生も多いはずです。
そのような中で早起きは得意だったので、朝に勉強時間を確保していました。また、受験期は仮眠をとってから起きて勉強をしていました。
疲れていても少しだけやっておく習慣
疲れていても短時間やスキマ時間に何か少しだけでもやる習慣をつけておくと、後で「やっておいてよかった」と実感します。部活生にとって空き時間の有効活用は必須です。例えば、「英単語だけは調べてから寝る」などコツコツとした積み重ねが大事です。そこは部活動のトレーニングと一緒です。
休養も大事!生活にメリハリをつける
休養や睡眠は部活生にとって重要です。睡眠をしっかりとって脳も身体も休めましょう。学校の授業中に寝てしまっては本末転倒ですよね。また、睡眠不足が続くと体調不調やケガにつながることもあります。
休む時は休むやる時はやる!で生活にメリハリをつけると良いでしょう。
短期間で集中的に勉強を実施する
テスト前とテスト期間中は、部活動は休止になることが多いです。通常勉強時間の確保が難しい部活生はこの期間に十分時間を確保し、全力集中して勉強することが大事だと思います。
部活動休止による解放感で休憩モードに入ってしまいそうになりますが、そこを上手く切替えるため、同じ部のメンバーで集まって試験範囲や出題傾向などについて情報交換して刺激しあうのも良いかと思います。
わからない所を先生に質問に行き教えてもらうことも可能なので、周りの協力を得ながら勉強に集中していくことが重要です。
部活動と勉強の両立で保護者が気をつけたいこと
次に、バランスを取りながら勉強と部活をサポートする保護者が気をつけたいことをご紹介します。
部活動に全力で取り組める環境作り
まずは、部活動を頑張っていることについて応援していることを伝え、好きなことを全力で取り組める環境を作りましょう。日々の子どもの生活を見て、自宅で勉強をしている様子が感じられない時に頭ごなしに勉強しろというのは逆に反発されることもあるかと思います。また、テストで保護者が思う結果が得られなかった時にその原因を部活動に直結させて子どもに伝えることは子どもに不安感を与える可能性があります。
まずは自分で考えてやらせてみる
部活動と勉強の両立は、決して簡単ではないと思います。取り組んでいる最中に保護者が口を出し過ぎたり結果を追いかけ過ぎるとプレッシャーになることもあります。
子ども自身が考えたことをやらせてみましょう。その上で、目標をクリアし満足感を得られれば次も頑張れるようになります。結果が出なかった時も結果だけに注視せず、子どもが取り組んでいることや、できていることに目を向けて、長い目で見守っていきましょう。
目標と計画を作成する
部活動も勉強も目標に向かい努力した先に結果が出ます。勉強も同様に目標と計画を立ててみましょう。部活動ですでに目標を立て、取り組んでいるお子さんであれば、きっと勉強でもできるはずです。
ただ、勉強となると苦手意識を持つお子さんもいるでしょう。そんなときは保護者がサポートしてあげましょう。まずは、先に述べたように子どもたちの生活リズムに合わせた勉強の型をつくっていけるように話をしてみて下さい。夜型、朝型など勉強と生活のリズム、食事や睡眠など健康に関することを聞いてみるのは良いと思います。
普段子どもとの会話が少ない場合でも、聞きたい項目をアンケートのように紙に書きだして共有してみるのも良いかもしれないですね。
他力が必要な場合もある
子どもによっては自力で計画的に勉強するのが難しい場合もあります。その際は、子どもと相談して塾やオンライン学習などを活用して生活に組み込んでみるのも勉強を生活の中に取り入れるひとつの方法ですね。
費用面の課題があるかとは思いますが、現在はオンライン講座も様々なものが出てきていますので予算にあったものを検討するのも良いかと思います。
まとめ
子どもにとって部活動での経験はかけがえのないものです。勉強や受験を乗り越えるための様々な力を育む場にもなっています。
保護者は、勉強との両立や受験の事が気になりついつい口を出してしまいたくなりますが、そこは子どもを信じてぐっと我慢しましょう。
部活動も勉強も子どもが考え立てた目標に向かって計画的に努力できるよう、勉強との両立については自分の勉強の型を確立できるようにコミュニケーションをとってみましょう。
サポートをしながら子どもが迷った時や不安に感じた時にアドバイスができるようこのコラムを役立てて下さい。
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榊 公美子
みらぴか認定サポーター
中学、高校、大学、クラブチーム、シニアチームとバスケットボール選手として活動。
体育教師、クラブチームコーチと指導する側から競技団体(バスケットボール協会)で大会運営や指導者養成など多岐に渡る職業を経験。現在は、バスケットボールの普及活動やアスリートのサポート事業などを行う。育成年代の選手達が、スポーツでの経験を通じて成長し、大人になってもスポーツの良さを次の世代に伝えていくことができる環境づくりを目指している。
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