大阪の堺東で「自立学習STATIONピース」という子どもたちが勉強の仕方が身に着く学習塾を経営している塾長の本田貴士です。
みらぴかでは、30年以上子どもたちへの受験指導をしてきた受験のプロとして、「自分の力で考える子どもの育て方」についてコラムを通してお伝えしていきたいと思います。
今回ご紹介をするのは、入試までの勉強の流れについてです。
単純に入試と言っても、中学受験・高校受験・大学受験など様々あります。まずは、特に入試の本質に関して私の考え方をお伝えさせて頂き、その上で、中学入試、高校入試、大学入試どの入試にも共通する入試に向けての大きな流れをお伝えさせて頂きます。
そもそも入試とは?
そもそも、入試というものはなぜあるのでしょうか。子どもたちにとっては、「入試=嫌なもの」と感じる人が多いのではないでしょうか。
入試、つまり入学試験とは、一定の基準に達しているかどうかを客観的に判断するもの。
それが、私は入試だと捉えています。
そのような入試に関して、なぜ嫌なものと感じる人が多いのか。
それは、自分の実力に向き合わなければいけないものだからだと考えています。
特に、進学に関していえば、合格 or 不合格 がハッキリと示されます。
自分の希望していた学校に進学したいと思っても、入試で合格するレベルに達していなければ、幾ら自分で入試当日に手応えを感じていても、不合格という判断を学校にくだされ、それに向き合うことになるのです。つまり、入試で合格するということは、その学校が設けた基準をクリアした証であるということです。
例えば、A高校に合格したということは、自分は入試の時にはA高校に合格するだけの学力を持っていたという証となるのです。
また、入試とは、基本的には「落とすための試験」であるという認識を持って頂く方がいいと思います。つまり、「落とすための試験」=「減点で採点する」ということです。
定員に達していない学校は別ですが、定員よりも受験生の方が多い学校を受験する場合が大半だと思います。そのために、誰を「落とす」必要があるのかを試験で振るいにかけるということです。
その上で、学校が設けた基準をクリアするための入試に向けてどのような対策をしていけばいいのでしょうか。
この前提の上で入試に関しての勉強の流れをお伝えします。
入試までの勉強の流れ
私の塾では必ず、入試までに以下の流れで勉強を進めてもらっています。
①単元消化→②総合演習→③入試演習→④入試当日
①単元消化とは
入試範囲の単元を全て勉強するということです。中学入試、高校入試、大学入試のどれに対してでも必ず試験範囲が与えられます。その範囲の勉強をできるだけ早めに終わらせるということです。
これは、野球部で言えば、素振り・キャッチボールという段階です。
②総合演習とは
単元消化(基礎固め)が終われば、そのあとは、総合演習をします。つまり、基礎を固めても、自分では気づかない単元の穴(理解できていない部分・解けない部分など)があります。その穴を埋める作業です。
また、単元消化の時の勉強は、その単元の演習をしているため、単元の本質を理解していなくても、何となく答えが分かる時もあります。(例えば、不定詞の単元だと、to+動詞の原形の形になる)そのようなことを総合演習を通して減らしていくことです。
簡単にまとめると、単元消化の時の出題のされ方と総合演習の時の出題のされ方とが違うため、様々な角度からの出題のされ方に慣れるということです。
これは、野球部で言えば、チームで総合練習をするという段階です。
③入試演習とは
単元消化・総合演習と終えると、やっと入試演習となります。ただ、ここでは、いきなり自分の第一志望の学校の入試問題を解くのではなく、滑り止めで受ける可能性のある学校の入試問題を解いてもらっています。しかも、10分程度時間を短縮して、です。
つまり、この演習を通して、
- 試験での時間配分
- 問題を瞬時に見て取捨選択(この問題は必ず得点し、この問題は解かずに捨てるということ)をする目を養う
- この学校の合格点をどれだけクリアしているのかを確認
ということを行います。
よく、「やり直しをしたら解ける」「時間をかけたら解ける」という声を聞きます。けれども入試とは、決まった時間内に学校が決めた基準以上の得点を取るという「ゲーム」だと伝えています。つまり、生徒たちは決められたルールの中で自分の持っている実力を出さなければいけません。その演習を本番の入試問題を通して練習しているという認識を持つ必要があります。そして、入試演習は、少なくとも志望校以外に2~3校の演習ができると理想です。
また、入試問題は古い年度から、一年ずつ丁寧に解くことも伝えています。さらに、できれば、入試当日に合わせた時間帯でその時間割に合わせて解くこと。それをすることで、より本番の環境を作り出すことができ、その時の自分のスタミナの配分などの感覚をつかむことができるようになります。
また、入試演習の合間に、公開模試を定期的に受けることも大切です。私の経験から言えば、入試演習をすることによって、公開模試の成績も上がりやすくなります。
これは、野球部で言えば、練習試合・対外試合で自分のチームがどれくらいの実力を持っていて、その実力を出せるのかを客観的に確認するという段階です。
④入試当日とは
まさに、自分の実力をはかる本番の日です。①~③の演習をすることで自分の持っている実力が100あれば、その100に近い実力を出せるようにする演習をしてきました。
何度演習したとしても、入試当日は独特の雰囲気です。その雰囲気の中で自分の実力を出し切れるくらいに普段からいかに練習をしておく必要があるのか。
そして何より、入試当日は、先生が横でアドバイスなどできない環境です。つまり、頼るのは自分ただ一人。その環境下でいかに自分の持っている実力を出し切ることができるか。それが大切です。
我々講師は、その経験があるからこそ、生徒たちには入試当日までにできるだけ万全の体制になるように演習を何度もしてもらうことを伝えています。
これは、野球部で言えば、公式試合・全国大会という段階です。
まとめ
以上、入試までの勉強の流れ①~④の段階をお伝えしました。これを私の自立学習STATIONピースでは、生徒たちに伝え、実践してもらっています。そのため、当日の試験ではしっかりと結果を出してくれる生徒がたくさんいます。
入試の勉強方法で悩まれているお子さんにはぜひこの方法を試してみてください。それでももし、勉強方法でなやまれることがあれば、気兼ねなくご相談ください。
よければみなさんの素朴な疑問やお困りごとがあれば気軽に話してみてください。
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本田 貴士
関西の最大手学習塾で塾講師を務める。指導経歴は30年以上。小学生〜高校生の受験生を対象に5000名以上の子どもたちと関わる。受験指導を通し、受験がゴールになっている子ども・保護者を目の当たりにし、学習指導以上に、『何のために勉強するのか』『何のために受験するのか』『何のために仕事をするのか』『自分の人生をどう生きていくべきか』を、もっと伝えていきたいという想いから、『自立学習STATIONピース』を2020年3月設立。「また逢いたいなぁという人になろう」という教育理念の下、保護者・学生たちに寄り添いながら、彼らが自分の人生で何をしたいのかを一緒に考える場所を作っている。
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