こんにちは。みらぴかで認定サポーターをしている榊です。
お子さんが部活動などでスポーツをしていると、出場する競技大会の会場に行って応援してあげたいですよね。
その時、お子さんをどのように応援しましたか?また、終わってからどんな声かけをしましたか?思い出してみて下さい。
私は、スポーツ指導者、運営者の立場で多くの子どもたちの活動現場を見てきました。現場では、保護者が夢中になって子どもたちを応援する声が耳に入ってきます。笑顔や拍手とともに応援する声もあれば、本当に様々な言葉が飛び交っています。
子どもたちの部活動やスポーツクラブ活動において保護者のサポートは精神的な支えとして非常に重要です。特に、活動や頑張りを認めて応援してもらえることは、子どものモチベーション向上に大きく貢献します。
そこで今回は、スポーツ指導者の立場から「褒める」ことを中心に保護者のあり方、適切な褒め言葉やタイミングなどについて解説していきます。
「応援ハラスメント」って何??
「応援ハラスメント」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?大人たちの応援が過剰になり、行き過ぎた行為や言葉かけで、子どもにプレッシャーを与え、逆効果になっていることが近年問題視されています。
また、成績や勝利に対する過度の焦りやストレスを引き起こし、子どもたちへのメンタルに悪影響を与えるだけでなく、チームや周りの子たちへの不満や嫉妬など不和につながる可能性もあり、子どもたちのメンタルヘルスや安全を保護することが重要となっています。
「ダメ出し」ではなく「褒め出し」で子どもたちの成長が大きくかわる
スポーツは、基本相手やチームで競い合うものなので、練習でも試合でも「勝ち」「負け」の結果が出ます。
そのため見ている保護者も「勝ち=嬉しい=○」「負け=悔しい=×」のように結果を追いかけがちになり、それがつい言葉に出てしまうことがあります。
大人でも上司に仕事を褒められた時は、嬉しくなりモチベーションが上がりませんか?逆に頑張っているのにダメ出しをされてばかりだとやる気を失くしたりもうやめようかな?と思ってしまったりしませんか?ダメ出しではなく褒め出しが多くなるようにまずは心がけていくことが大切です。
部活動における子どもへの褒め方、接し方
具体的にどのように褒めていくのかを考えてみたいと思います。
具体的な行動や努力を褒める
「頑張ったね」という一言も良いのですが、より効果的なのは、具体的な行動や努力を褒めることです。
「最後まで諦めずに走り切ったね」
「練習で習ったドリブルが上手くなったね」
「チームのために積極的に声掛けしていたね」
このように、具体的な行動や努力を褒めることで、子どもは自分が認められていると感じやすくなります。
結果だけでなく過程も褒める
試合で勝った、記録が伸びたなど、結果が出た時はもちろん、練習で新しい技を習得した、チームのために積極的に声掛けをしたなど、過程の努力も積極的に褒めましょう。
「新しい技を練習で成功させたね!」
「試合では緊張したと思うけど、最後までよく頑張ったね」
「チームメイトを励ましている姿を見て、とても嬉しかったよ」
結果だけにこだわるのではなく、過程の努力を褒めることで、子どもは努力することの大切さを学び、自信に繋げることができます。
比較せず、個々の成長を褒める
他の子供と比較するような言葉かけは、自尊心を傷つけたり、劣等感を生み出す可能性があります。
「○○君はすごいね。あなたはもっと頑張らないと」
「○○君の方が上手だね」
ではなく、
「あなたは前より上手になったね」「あなたも〇〇君も自分の目標に向かって頑張っているね」
といったように個々の成長に焦点を当てて褒めましょう。
子ども自身の言葉に耳を傾ける
子どもが練習や試合について話したいときは、しっかりと耳を傾け、共感を示しましょう。ただ褒めるだけでなく、子どもの気持ちに寄り添うことで、信頼関係を築くことができます。
過度な期待をかけない
親の期待が大きすぎると、子どもはプレッシャーを感じて萎縮してしまう可能性があります。
「絶対に勝たないといけない」
「レギュラーにならないとダメ」
のような言葉かけはせず、子どもの能力や努力を尊重し、「楽しんでいるか」「目標に向かって頑張っているか」に目を向けましょう。
褒めるタイミングにも注意する
試合中や練習中に頻繁に声をかけると、集中を妨げてしまう可能性があります。
「頑張れ!」
「もっとこうしろ!」
という指示的な言葉かけではなく、試合後や練習後に、落ち着いて話せる適切なタイミングを見計らって褒めましょう。
まとめ
子どもの部活動やスポーツクラブ活動において、保護者の適切なサポートは、子どもたちの成長にとって非常に重要です。子どもを尊重し、個々の成長を促すような褒め方を実践しましょう。「ダメ出しより褒め出し!」これをまず心がけてみてください。
子どもの成長段階や性格によっても、適切な褒め方は異なります。必要に応じて、スポーツ指導者やカウンセラーなどの専門家の意見を参考にしてみるのもよいと思います。
親にとっての「頑張り」と、子どもにとっての「頑張り」は異なる場合があります。そうしたギャップに気を配りながら子どもへの言葉選びや接し方について、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
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榊 公美子
みらぴか認定サポーター
中学、高校、大学、クラブチーム、シニアチームとバスケットボール選手として活動。
体育教師、クラブチームコーチと指導する側から競技団体(バスケットボール協会)で大会運営や指導者養成など多岐に渡る職業を経験。現在は、バスケットボールの普及活動やアスリートのサポート事業などを行う。育成年代の選手達が、スポーツでの経験を通じて成長し、大人になってもスポーツの良さを次の世代に伝えていくことができる環境づくりを目指している。
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