みらぴか認定サポーターの芹澤です。
朝ごはんを食べると学力や集中力があがるというお話、聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私自身も、「朝食べないと勉強できないよ!」なんて、よく親から言われていました。
子育て中でも、寝坊して朝ごはんを食べずに家を出てしまった日は、なんだか親も子もイライラしていた感じがします。
「早寝早起き朝ごはん」
とは言われていますが、朝ごはんを食べることと子どもの集中力や学力との関係はあるのでしょうか?
このコラムでは、そんな朝食と学力の関係性について解説し、朝食を摂るための対策を紹介していきます。
まずは、朝食と学力の関係性について、科学的な視点から見ていきましょう。
例えば、朝食を食べることで血糖値が安定し、集中力や記憶力が向上すると言われています。
夜食べてから次の食事まで時間が空きすぎてしまうと、食事を摂った時に血糖値が急激に上がり、眠気を誘発してしまいます。
朝起きたら食べる習慣をつけておくことで、血糖値の急変動を抑えられイライラしにくくなります。
実際、大人でも朝ご飯を食べられなかったとき、昼食後にやたらと眠気が襲ってきた経験はありませんか?
これは血糖値の急な変動が原因といわれています。
眠気が襲ってきている時の午後一の授業。
子守歌ですよね~
集中力が削がれて勉強どころではないと思います。
実際に、文部科学省「全国学力・学習状況調査」(令和元(2019)年度)では、毎日朝食を食べる子どもほど、学力調査の平均正答率が高い傾向である、という結果も公表されています。
参考:平成31年度(令和元年度) 全国学力・学習状況調査 報告書 【質問紙調査】(92P)
子どもはただでさえ体を大きくするためにエネルギーを使っています。
身長が止まって外見はもう成長したと感じられても、内臓や骨、ホルモン分泌等、目に見えないところはまだまだ成長しています。
もちろん脳も。そしてよく動きます。じっと座っている時間でも頭の中はフル回転で色々なものを吸収しています。
大人と違うエネルギーの使い方をしているのに、朝に栄養が入ってこないと蓄えている栄養をどんどん使ってしまうことになりますね。
私自身、朝は食べるよりギリギリまで寝ていたい子どもでした。
中学生に上がる頃には夜眠るのも遅くなり、朝は起きられない、朝ご飯食べられないと、悪循環。
当然、授業中に眠くなって集中できず、自宅学習の時間が増える・・・
負のスパイラルでした。
我が子を見ていても、
規則正しい生活をしている三男は、わりかし情緒も落ち着いています。
起きるのが苦手で朝ご飯を抜きがちな次男はイライラしていることも多いように感じます。
思春期を抜けて意識的に朝ご飯を復活した長男は、また少し穏やかになった感じがしています。
授業中眠くなり、更にイライラしていると勉強に限らず、学校生活が楽しいものに感じられない事もあるかもしれません。
ただでさえ今の子どもは忙しい学校生活を送っています。
朝ご飯が少しでも気分良く過せる一助になるのなら、少〜し頑張ってみるのもアリなのかもしれませんね。
かといって私が子どもの頃に言われていたように、口うるさく「朝ご飯!!」とは言いたくないでしょうし、子どもも言われたくないと思います。
人は食べている物でできていますが、美味しく楽しく食べないと、栄養は定着しないと言われています。
無理せず、楽しくすすめていけると良いですね。
とはいえ、朝食を食べるならなんでも良いというわけではありません。
単にお腹を満たすだけでなく、バランスを取れた食事がやはり重要なのです。
複合炭水化物:
全粒粉のパンや豆類、じゃがいも等の根菜に含まれる複合炭水化物は、血糖値の急激な上昇を抑え、持続的なエネルギーになります。これにって、朝の時間帯に集中力が維持され、学習にも良い影響があるでしょう。
良質なタンパク質
卵やヨーグルトに含まれるタンパク質は、脳の神経伝達物質の合成に必要で、注意力や記憶力を高める効果があります。また、タンパク質は満足感を長く保ち、午前中の集中力を維持するのに役立ちます。
ビタミンとミネラル
フルーツや野菜に豊富に含まれるビタミンC、ビタミンE、鉄、亜鉛などのミネラルは、脳の酸化ストレスから保護し、神経系の健康を支えます。これにより、注意力の持続や記憶力の向上に役立ちます。
オメガ3脂肪酸
魚貝類の油の乗った部位に多く含まれるオメガ3脂肪酸は、脳の健康に不可欠であり、認知機能の改善に関連しています。これらの脂質は脳細胞の膜を構成し、脳の情報伝達機能をサポートします。
上記の情報は知っているのは有効ですが、全てきちんと、しかも毎日活用するのは難しい方も多いと思います。
私には無理でした。
では、どんな方法で子どもたちの朝食をサポートできるでしょうか?考えてみましょう。
習慣を整える
まずは、習慣です。
親御さんの朝はとても忙しい。ご自身の楽な方法を探してみてください。
朝の家事を夜に回した方が楽な方。
夜は早く寝て、子どもが起きる前に1人の時間を大切にしたほうが、家事がはかどる方。
色々だと思います。
毎日全て完璧は大変です。
1週間の中でだいたい食べられていたら、自分とお子さんを褒めてあげてくださいね。
ちょっとずつ体が楽になってくると思います。
時短メニューを取り入れる
我が子は幼少期、やたらと目覚めが早かったので、私も夜は早く寝て、起きたら子どもは前日の残り物を食べさせていました。
忙しいお母さん、残り物だっていいんです。
納豆ご飯、しらすご飯、よく食べていました。
野菜は味噌汁に入れると簡単に摂ることができます。
味噌汁でも、子どもが食べたがったら主食はパンです。
和洋折中、バイキング方式ですね
子どもが食べたいものを食べさせることで、朝食=良いイメージになり習慣にもなります。
缶詰も活用してみてください。
日本の缶詰は美味しく、サバ缶、イワシ缶は栄養価も高いです。
添加物が気になる方はなるべく自然派の物を。
習慣ができるまでと思えば、少し楽に考えても良いかと思います。
作り置きも負担にならない方は有効です。
煮玉子を沢山作っておくと、朝は出すだけですね。
今はレンジで魚も焼けます。
金銭的に余裕があれば家電を買い替えて、焼いている間に他の事をして時間の有効活用もできるかもしれません。
沢山の工夫をしても、どうしても子どもが食べてくれない・・・
そんな時は、別の角度からお子さんを観察してみてください。
日常でストレスを感じている
そもそも心が疲れているのかもしれません。
食べること自体にストレスを感じていることもあります。
家庭外の生活(保育園、学校、部活、塾)の様子はいかがですか?
家庭内が不安定で、きょうだいや親御さんの喧嘩が多いと食欲も湧きませんね。
親御さんが元気でないと、家の中も明るくなりません。
先ずは親御さんがリラックスして、そこからお子さんと向き合えると良いと思います。
睡眠時間が足りていない
夜眠る時間も大切です。
生活習慣のバランスが悪くなっていたら、その理由を一緒に考えてみるのも良いと思います。
我が子は少し遠い高校に通っているため、朝が早くて大変そうです。
ですが、高校生の交友関係は夜遅め。
今はスマホもあり、エンドレスになりがちです。
家の中でのルールをしっかり決めるのも大切かもしれません。
私自身、子どもの頃にしっかりと朝ご飯を食べていたら、今もう少し元気かも?と思うこともあります。
人生100年時代。
長く使う自分とお子さんの体と心を、大切に扱ってあげてください。
親も一緒に朝ごはんを食べる
何より有効的なことは、是非、一緒に朝ご飯を食べましょう!!
お好きな物を、美味しく楽しく!!
大人が食べないのに子どもには食べさせようと思っても難しいです。
大人はおにぎり一口だけでも、一緒の時間を共有してみてください。
朝のひと時、家族だんらんの時間が子どもの心の安定に役立ちます。
心の安定は、学力向上の意欲にもつながります。
子どもが大きくなればなるど、朝家を出る時間はバラバラになってきます。
子どもが一緒に食べてくれる時間を、是非楽しんでください!
朝ご飯は子どもの体と心を育て、学習環境を整えることに重要な役割を担ってくれます。
それをサポートできるのは元気な親御さんが居てこそだと思います。
親御さんが笑って楽しそうに一緒に食事をしていると、子どももその時間を大切にしてくれると思います。
思春期、毎日一緒には食べてくれないかもしれませんが、そこまでに習慣化できてしまえば、いつかは復活するかもしれません。
ゆったりどっしり構えて、朝の時間を楽しんで過ごしてくださいね!
よければみなさんの素朴な疑問やお困りごとがあれば気軽に話してみてください。
お試しで30分からお話しいただくことができます。
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みらぴか認定サポーター
専門学校に通い栄養士免許を取得。卒業後は主に飲食店にて働く。実績を積み、調理師免許取得し、調理・ホール・パントリー・インストラクター等様々な業務に従事。結婚、出産を機に退職し、3人の子育てをしながら子どもの成長の見守りや子育て支援の地域活動に参加。離婚を期に保育園で栄養士として子どもたちの食に携わりながら、保護者面談・栄養相談・離乳食相談に従事。現在は、“笑顔をつなげていきたい”という思いを感じ、NPO法人にて子どもの居場所作りに関わる。