子育てアカデミー

栄養士 4歳 5歳 食事マナー

 こんにちは。みらぴかで認定サポーターをしている芹澤です。

子どもが4歳、5歳になると、会話もできるようになり食事の時間がだんだん楽しくなってくる頃ですよね。と同時に「食べ方が汚い・・」「どう教えたらいいの?」と悩む親も増えてきます。

私も子育て経験を持つ栄養士として、食事マナーは単に「礼儀」だけでなく、「子どもの健やかな成長」にもつながると考えています。

ですが、こだわりを持ちすぎて、長男にはキツく当たってしまったことも。20歳を超えた今でこそ食べることに意欲的ですが、一時は食に関して無関心になっていた時期もあり、こだわりすぎも良くなかったかも…と反省した時期もありました。

このコラムでは、4歳、5歳の年齢毎の食べ方の特徴、食事マナーの伝え方など、肩の力を抜いてできる工夫を解説できたらと思っています。

4歳児の食べ方の特徴と食事マナーの教え方

4歳になると、子どもたちは自分で食事をすることに興味を示し始めます。この年齢は食事マナーの基礎を築き、食事を楽しいと思える心を育てる大切な時期です。子どもの発達段階に応じた行動と親の対応についてみていきたいと思います。

お箸を使い始める

4歳くらいになると親や年齢の近い子が上手に箸を使いこなしているのを見ていたら、多くの場合、真似をするようになると思います。最初はフォークやスプーンのようにお箸を握ったりするので、うまく使えません。

まずは興味をもってくれたことに喜びを感じてみてください。

親がお箸の正しい持ち方を、自分がお手本として見せることは子どもの憧れです。お箸の握り方の基本をゆっくりと説明し、子どもが真似できるように何度も言葉を使いながらやって見せてください。少しずつ段階を踏んで、どこをどうしたらいいか楽しく伝えてみることも大切です。

練習は、食事の時間以外でおこなった方が楽しく行えるかもしれません。食事中に注意しすぎると食事の時間が苦痛になってしまいます。小さなおもちゃやマシュマロなどをお箸でつかむゲームを行うことで、楽しみながら練習もできます。

間違った握り方をした場合はすぐに注意するのではなく、やろうとする努力を褒めてあげてください。誰しもすぐにはできないので気長に教えていきましょう。

箸は、複数の筋肉の使い方や視線など、意識するところが分かるとふと使えるようになったりします。便利なトレーニング箸はその意識を養わなくても使えてしまうため、「くせ」がつかないように外食の時だけなど、使い分けられると良いかもしれません。

口に食べ物を入れたまま話す

4歳の子供たちは、口に食べ物を入れたまま話すことがよくあります。この行動は、食事中に楽しくなり興奮している時によく見かけます。

口に物を入れたまま話してしまうと、むせたりのどに詰まったりしてしまう可能性もあります。そんな経験を経て口腔機能は発達していくのですが、ずっと続いてしまったらと不安になってしまいますよね。楽しいのは素敵なことです。

注意するときのポイントは伝え方!
叱るのではなく、「飲み込んでから話そうね」と優しく伝えるのがポイントです。
ちょっとした言葉の伝え方一つで子どもの表情は変わります。叱りすぎかな?と思ったら伝え方を工夫してみてもいいかもしれません。あとはスマイル!です。

また、意識を噛むことに向けてみるのも良いかもしれません。「1口入れたら30回噛むんだよ」と伝えることで、頭の中で数えるのでおしゃべりへの意識は減るかもしれませんね。親がゆったりとしっかり噛んで食べる姿を見せてあげるのも良いと思います。

食べる量が少ない、日によって食べない時がある

4歳の子どもたちは、日によって食べる量に大きな違いがあることがあります。これは子どもの成長や運動量によるもので、正常な現象です。食べない日があっても過度に心配せず、食事を楽しい時間にすることで食べることに対する関心を高めていきましょう。

例えば、子どもが好きなキャラクターをテーマにした料理やキャラ弁もよいと思います。私にはハードルが高かったですが(笑)。今はかわいいかまぼこや冷凍食品なども販売しています。一時の工夫としてはおすすめです。

また、子どもと一緒に料理をすることで、食事に対する興味を持たせることができます。自分で作った料理には興味を持ちやすく、食べることにも積極的になります。「作る」ことが大変と感じる方もいるかと思いますので、まずは、触る・洗う・ちぎるところから始めてみると良いかもしれません。

ご飯の量にも気をつけてみてください。残すことが多いようであれば量を減らして様子を見てください。多めに減らしてお変わり制度にしてあげると、モチベーションも上がり全体的には食べる量が増えていくかもしれません。

大きな食器に変えてみることで量が少なく感じて食べられることもあるようです。子どもは視覚優位なので効果があると思います。参考にしてみてください。

5歳児の食べ方の特徴と食事マナーの教え方

5歳 食事マナー

5歳になると、4歳の時に学んだ食事マナーをさらに深め、食事中に様々なことができるようになります。それぞれの行動に対しての対応をみていきましょう。

お箸が正しく使えるようになってくる

5歳の子どもは色々なものを箸で食べる経験を積むことで、筋肉が発達していきます。そして、お箸の使い方をだいぶ理解してきますが、まだ完璧ではありません。

上達への一つ目のポイントはメニューを工夫してみましょう。麺類を増やしたり、具材の大きさを日によって変えてみたり。食材もつるっとしたものやごつごつしたものなど、箸でつまみにくいものを取り入れてみてください。

もう一つのポイントは、お箸の先は滑りにくいものを使うことです。(割りばしがおすすめです。)食べ物だけでなく、お箸もつまみにくいと、今までできていたことができなくなり、自信が無くなってしまいます。難しい食べ物もつまめるようになった!という喜びが大切です。

子どもがお箸を上手に使えない場合でも、子どものペースに合わせて徐々に上達をめざし教えていきましょう。また、子どもは成長して手も大きくなり、お箸の長さがあっていないこともあります。成長と共に、見直してみてください。

肘をつく、手を下げるなど行儀の悪さが目立ち始める

食事中に肘をついたり、手を下げたりするなどの行動が見られることがあります。これは、子どもが長時間座っていることに慣れていない、または単純に疲れていることが原因であることが多いです。

子どもが食事中に集中できるように、椅子やテーブルの高さを調整しましょう。また手を下げたりして、ご飯に集中できなくなったら、「もう、ごちそうさまでいい?」などと優しく伝えていきましょう。

好き嫌いが増えて、食事に時間がかかる

この年齢では、食べ物の好き嫌いがはっきりしてきて、その結果、食事に時間がかかることがあります。自我がはっきりと確立してきて食べ物に対して抵抗を示すことができるようになった成長を感じる反面、食事の時間が長引く原因となることがあります。

食事を子どもが好む形状や食べやすい形にすることで食事への興味を引き出すことができます。例えば小さなおにぎりにしてみたり、細長く揚げたポテトは好きな子が多いイメージです。知ってる食べ物に似せてあげると、知っているものと理解し食べやすくなります。

ただ、「知っているものだと思い込んで食べたら違っていた」となると、嫌いなものが増えてしまいます。「似ているから美味しいかもよ~」と誘ってみてください。

ここで注意したいのは、好き嫌いに対して厳しく叱ることは避けましょう。「なんで残すの!」「早く食べなさい!」と怒られて食べても美味しく食べられませんよね。余計に苦手意識がつく可能性があります。「今度は、一緒に食べてみようね」などと声をかけ、別の日に食べる機会を作りますしょう。

好き嫌いはお口の中が敏感な証拠、まだまだ若々しくきれいな細胞が沢山ある証拠です。きれいなお肌のように守ってあげたいですね。

親の役割とは

親は子どもの食事マナーのお手本であり、重要です。日常の食事で親が美味しそうに楽しく食事をすることは、子どもにとって一番の学びの機会となります。子どもたちが親の行動をみて、真似ることで食事への関心を自然に身につけます。
子どもにとって憧れのまなざしを持ってもらいましょう!!

子どもに守ってほしいことができた時には、優しく正しい方法を教え、正しく行動できたときには感謝を伝えてあげてください。これにより、子どもは新しいことを学ぶことに前向きになり、自信を持つようになります。

親がする行動と愛情表現は、子どもに大きな影響を与えます。親が楽しそうに、愛情を込めて根気強く教えることで、子どもは少しずつ学んでいきます。

まとめ

4歳 5歳 食事マナー お箸

4歳、5歳の子どもに食事で守ってほしいことを教えることは、単にテーブルでのルールを覚えさせることではなく、子どもの自立心やコミュニケーション、感謝の心を知ることのきっかけです。日々の食事の時間で食事の楽しさ・美味しさを根気よく伝えていくことは、お子さんがこれから食事を楽しむ基本になっていきます。

食は人生の楽しみです。こだわりをもって厳しく伝えた長男も、あまり口うるさく伝えなかった3男も、今できている技術にはそんなに大きな大差はできていません。ですが、一生続く“食べる”という行為には子どもたちみんな、喜びを感じてくれていると信じています。ゆったりとした食事の時間を作っていくことで、食の楽しみを感じてもらえたら良いなと思っています。

最後に、子どものことで自分のことを追い込んでいませんか?私は子どもの食事のしつけで一時期悩んだことがあります。今でこそ楽しくしていますが、当時は毎日の食事が不安だったり、苦痛だったりする時期もありました。もし、行き詰まったら気分転換をしてみてくださいね。それでも誰かに話したいなとなったらいつでもご連絡ください。

この記事が、お子さんとの食事の時間を楽しくしたいとお悩みの保護者様の参考になれば幸いです。

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芹澤 静

みらぴか認定サポーター
専門学校に通い栄養士免許を取得。卒業後は主に飲食店にて働く。実績を積み、調理師免許取得し、調理・ホール・パントリー・インストラクター等様々な業務に従事。結婚、出産を機に退職し、3人の子育てをしながら子どもの成長の見守りや子育て支援の地域活動に参加。離婚を期に保育園で栄養士として子どもたちの食に携わりながら、保護者面談・栄養相談・離乳食相談に従事。現在は、“笑顔をつなげていきたい”という思いを感じ、NPO法人にて子どもの居場所作りに関わる。

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