反抗期で作ったごはんを食べてくれない!栄養士が対処法を解説

反抗期 ご飯 栄養士

みらぴかサポーターの芹澤です。栄養士であり、3人の男の子の子育てをしています。

反抗期のお子さんの食事、皆さんどうされていますか?

今までは満面の笑みで「美味しいよ〜」と食べてくれていた子が、「あれ嫌、これ嫌」と突き放してきたり、「今食べたくないし」と一緒に食べてくれなくなったり。言葉を交わしてくれるならまだしも、せっかく用意した食事がそのままテーブルの上に残ることも。用意した食事はとらずに外で買って食べていたり、お菓子を食べていたりするということもめずらしくありません。

毎日試行錯誤しながら、家事・仕事・子育てとフル回転しながら用意した食事を食べてもらえないなんて、気力が無くなってしまいますよね。我が家がまさにそんな状態です。

「こんなに食べなくて大丈夫?」
「栄養足りてるの?」
「ちゃんと食べないから具合悪くなるんじゃない!!」
「ご飯は食べないでお菓子ばっかり!!」

そんな気持ちをどうやって落ち着けていけるのか、子どもたちへはどう対応するのが良いか一緒に考えていけたらと思います。

なぜ反抗期の子どもは食べなくなるのか

我が家は「ちゃんと食べなさい!」という小言も「食べてくれないと心配」という慰めもあまり効果がないのが現状です。栄養士としても「食べてほしい!!」という親の正論はあまり通用しないよね、と言うのが正直な感想です。

でも、我が子の身体が心配、という親心もスッパリ諦めることも出来ないのですよね。食べない原因は色々とあると思いますが、なぜ食べないのか、何か策があるのか考えてみました。

周りの目が気になっている

思春期は周りの目が気になる時期ですよね。体型が気になる、太りたくない、ガツガツ食べている姿を見られるのが恥ずかしい、食べ方を指摘されてヘコんでしまった、などが考えられます。

家の味に飽きてしまった

友達と外で美味しいものを食べる機会も増えるでしょうし、自分のお小遣いでコンビニやスーパーで好きな物を食べることもあるでしょう。味の濃い、プロが作った美味しいと感じる味を覚えた舌は、家の食事が物足りなく感じるかもしれません。

反抗期の子どもが食事をとるためには

思春期は乳幼児期や児童期と違って、親が全ての行動を管理することは不可能ですし、管理しようとしても良いことはありません。

原因と思われること全てに口出しをして、友達との世界を奪ってしまったり、買い食いを禁止したいがためにお小遣いを減らしたり。これでは子どもが窮屈になってしまいますよね。

子どもによって原因も特性も違うため、すべての方法が上手くいくとは限りませんが、考えられる工夫を整理してみました。

まだ普通の会話はできる場合

食事の豆知識を伝えてみると良いかもしれません。

例えば、
「○○食べると身長が伸びる、肌がつるつるになるよ」
「筋肉つけたかったらお肉が良いよ」
「朝ごはん食べるとテストの点が上がるかも?」
といったことです。

「○○食べないと○○になっちゃうよ」のようにマイナスを伝えるのではなく、これは

良いよとプラス思考で伝えるのがおすすめです。

全く口をきいてくれない場合

食事のことよりも愛情のすれ違いを考える方が先かもしれません。いくら食べるように促しても、衝突ばかりではお子さんが家の中に居場所がないと感じてしまいます。親もしんどくなって、子育てが苦しくなってしまいます。

親御さん自身は元気ですか?笑えていますか?

お子さんの想いを受け止めるにはパワーがいります。親御さんが先ず元気になって、その後にお子さんの様子を見てあげてください。子どもは本来親のことが大好きです。信じてあげてくださいね。

運動部の子どもの場合

運動部の子どもの場合、運動をしてお腹が減るので「食べない」ということはあまりないと思いますが、目の前にすぐあるお菓子、ジャンクフードは魅力的で、帰宅前につい食べてしまうということもあるでしょう。

エネルギーも高いので脳をごまかすには適していますが、体を作る要素は不足しています。

「お腹が空いた」と思ったときに栄養のあるものがすぐ食べられる環境を用意しておく工夫が必要です。

例えば、ヨーグルト・バナナ・魚肉ソーセージなど、さっと食べられるものを常備しておくと良いでしょう。菓子パンは手軽ですがおにぎりを作って持たせてあげるのも良いと思います。

お菓子の前に栄養のあるものを食べる、家にあるお菓子の量を見直す、などを意識して過ごしてみると環境が変わって対応しやすくなるかもしれません。
運動部でなくても、もともとよく食べる子はエネルギーを欲しているので、運動部の子と同じような工夫ができたら良いと思います。

食が細い子どもの場合

以前は食べていたけれど最近は食が細くなってきた子は、何故食べられなくなったのか、原因がわかると安心ですね。

学校で何かあったのかもしれません。栄養の貯金はあるので少し様子を見る、学校の先生やお友達と連携が取れると改善されるかもしれません。食の細い子はお菓子で足りてしまう可能性もあります。もともと食べないでお菓子ばかりの子は、習慣を変えることは難しいようです。この年齢まできたら、専門家に頼るのもひとつの選択肢だと思います。

子どもによってもタイプはさまざまです。

我が家の長男は反抗期が終わるにつれて笑って食べてくれる日が増えました。
二男はまだまだ難しい・・・機嫌の良いタイミングで彼にとって有益かな?と思う情報を
小出しに伝えています。効果が出ているのか最近はジュースではなく自らお茶や水を買っ
てきます。味覚が変わってきたタイミングかもしれません。

三男はスポーツを続けているので、彼自身、勝つためにはどうするか、が気になる様子。お菓子禁止は難しいので、「先にヨーグルト食べてからの方が筋肉減らないよ」と伝えたら、案外すんなり受け入れてくれました。子どもの興味があることに合わせて伝えると効果的でした。

食べてくれないときに保護者が気を付けたいこと

とはいえ、反抗期でなかなか口をきいてくれないわが子にこんなに尽くしても結局外で買い食いしてきてしまうかも?工夫しても食べてくれないから困ってる!そんな声も聞こえてきます。思春期の食事で私が1番に大切にしていることは、「体の健康も大切だけど、心の健康を守りたい」ということでした。
いきなり100点を目指すのではなく、ちょっとずつ改善を目指してみませんか?

食事の代わりに何かを妥協してみる

諦めポイントも色々あります。例えば我が家では、小言は言わないようにしてみたり、見ていると気になってしまうので一緒に食べることを諦めたり、小さい頃はテレビ厳禁でしたが動画をみることはOKにしてみたりしています。

気持ちに余裕を持つ

親の気持ちの余裕も大切だと思います。母のピリピリは伝わります。思春期は空気の変化に敏感なので、お互い機嫌の良い時に伝えていきたいですね。

毎日きちんとできなくても、たまには上手くいった!それくらいの感じでいけたら良いかもしれません。ずっと同じ環境は続きません。子どもも親も成長します!!

私にはこのやり方がしっくりしているだけで、どうしても食ははずせない!という方もいると思います。親御さんがどこまで諦められるか、線引きのラインがうまく見つかると良いなと思います。

最後に

我が家も上手くいく時といかない時と色々です。めげずにやっていくしかないのかな~とも思います。きっと、子どもは親の愛情を求めてはいると思うのです。親はしんどいですが、信じて、心だけは離さないようにしましょう。

親御さんが元気でないと、子どもの心も元気になりません。心が元気でないと、食べたものも栄養として定着してくれません。お子さんの様子を見つつ、是非子育てを楽しんでくださいね!

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芹澤 静

みらぴか認定サポーター

専門学校に通い栄養士免許を取得。卒業後は主に飲食店にて働く。実績を積み、調理師免許取得し、調理・ホール・パントリー・インストラクター等様々な業務に従事。結婚、出産を機に退職し、3人の子育てをしながら子どもの成長の見守りや子育て支援の地域活動に参加。離婚を期に保育園で栄養士として子どもたちの食に携わりながら、保護者面談・栄養相談・離乳食相談に従事。現在は、“笑顔をつなげていきたい”という思いを感じ、NPO法人にて子どもの居場所作りに関わる。

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