こんにちは、子育て中ライターの水無瀬あずさです。
突然ですが皆さん、家族会議をしたことはありますか?我が家では、子どもたちが2人とも小学生だった4年間(2018年~2021年)、毎週欠かさず家族会議を開催していました。
長男が中学生になり部活が忙しくなったため、残念ながら現在では行っていませんが、いまの子どもたちを見ていると、「家族会議をやって良かったな」と感じることが多々あります。
そこで今回は、我が家が4年間続けてきた家族会議についてご紹介するとともに、家族会議の具体的なやり方、やるメリットについて詳しく解説します。仕事が忙しくて大変という人も多いかと思いますが、週や月に1度、ほんのわずかな時間でいいので、家族会議で子どもやパートナーの言うことに耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
そもそも家族会議とは?
家族が仲よく暮らしていくためには、コミュニケーションが不可欠。しかし保護者の中には、仕事や家事・育児に追われ、子どもやパートナーとゆっくり話す時間を取れないと悩む人もいることでしょう。そんな方におすすめしたいのが、家族会議です。
家族会議とは、その名のとおり家族で行う会議のことを言います。
「会議」と大層な名前が付いていますが、どんなふうに進めるかは家族によってバリエーションがあって構いません。
大切なのは、家族みんなが主体的に参加し、それぞれが自分の意見を対等に話すことです。「大人」「子ども」という垣根を取っ払い、一人ひとりが率直な意見を言うことによって、家族の関係が深まっていきます。
ちなみに、我が家で家族会議を始めようと呼びかけたのは私。当時夫は仕事がとても忙しかったのですが、子どもたちが毎日学校の出来事を嬉しそうに報告してくれるのを見て、何とか家族全員でコミュニケーションを取れる機会を作りたいと考えたのがきっかけでした。日常とは一線を画したちょっと違う時間にしたいという意味で、あえて「会議」という形にこだわりました。
家族会議って何を話せばいいの?
家族会議には、決まった形式がありません。家族の状況に応じて、必要な内容を話し合えばいいのです。特にアイデアがないなら、トークテーマを決めて雑談するのでも構わないと思います。
ちなみに我が家で開催していた家族会議では、以下のような流れで話し合いを進めていました。
①先週の振り返り
・仕事や学校で1週間に起こったトピックを、話せる範囲で発表します。
・子どもたちは「何があったか忘れた」と言うことが多いので、学校のお知らせプリントなどを見ながら「今週は避難訓練があったの?」のように促してあげました。
②今週の予定
・仕事や学校の予定、打ち合わせ、飲み会、友達との約束などを確認します。
・「ご飯が要らない」「帰るのが〇時ごろになる」などがあれば共有します。
③先月の目標の振り返りと今月の目標(月初のみ)
・月初に自分の目標を設定し、見える位置に張り出しておきます。
・前月の目標を達成できたかどうかを「◎」「〇」「△」「×」の4段階で自己評価します。本人が「◎」と言っても、ほかのみんなから「いやいや、全然できていなかったよ!」と指摘されて評価を改めることもありました。
④その他の議題
・その週に関連する雑多な話題を話し合います。大きく分けて、「今日これからの予定」「夜ご飯どうする問題」「その他」の3項目に分けていました。夏休みなどの長期休暇がある場合は、旅行計画などの大まかな予定を話し合うこともありました。
家族会議で注意すべき3つのポイント
家族会議を開催する際に、注意すべきポイントについて見ていきましょう。
家族ごとのルールを決める
家族構成や子どもの年齢などに応じて、ルールを決めましょう。
我が家のルールは以下のような形でした。
・毎週日曜の11時から1時間(曜日と時間は都合によって変更あり)
・お茶とお茶菓子を用意
・ホワイトボードに板書し、終わったら写真を撮って共有(議事録代わり)
・司会は長男と次男が週替わりで担当
家族会議を始めた当初はルールなどが特に決まっていませんでしたが、回数を重ねるうちに「これがあったほうがいいよね」「もっとこうしたほうが進めやすいよね」と少しずつ変更していきました。
和やかな雰囲気を作る
大人にとっての会議は比較的静かで落ち着いた雰囲気のものですが、それでは子どもが飽きてしまいます。家族会議は大人も子どもも参加するものなので、みんなが話しやすい空間づくりを心がけましょう。
飲み物やお菓子を用意したり、庭やベランダ、車の中などで開催するのもアリ。みんなが楽しく参加できることが大切です。
一人ひとりの意見を最後まで否定せずに聞く
子どものとりとめもない意見を聞くと、大人はどうしても「そんなこと言ったって・・・」と遮りたくなってしまいますが、そこはグッと我慢です。最後まで聞き届け、相手の意見を否定することのないよう注意しましょう。
私はよく子どもたちの意見を遮ってしまい、夫から注意されていました。最後まで黙って聞くって、意外と難しいことなんですよね・・・。
家族会議のメリット|4年間家族会議を続けて私が良かったと感じていること
家族会議を止めてから早2年が経ちましたが、いま子どもたちと話したり様子を見ていると、4年間の家族会議で培った経験が生きていると感じることが多々あります。ここでは、私が家族会議を通じて良かったと感じている点、家族会議のメリットについて見ていきましょう。
自分の考えをまとめて言語化できるようになる
近年「言語化」という言葉がちょっとしたトレンドワードになっていますが、頭の中の考えをまとめ、他人が理解できる言葉として表現できることは、大人・子どもに関係なく重要な能力です。
そして家族会議は、自分の考えを頭の中でまとめて言語化する訓練になります。
4年間の家族会議で言語化能力のついた我が家の長男・次男は、学校で積極的に学級委員や〇〇リーダーに立候補し、みんなの議論を回す立場に立っているようです。少し前までは自分の考えをうまく整理できず、「もういい!」と諦めることが多かったのですが、ずいぶん成長したものだなあと感心しています。
他人の話に耳を傾けられるようになる
相手の意見に真摯に耳を傾けることは、人間が成長する上で大切なことです。しかし、思春期ともなると反抗心が旺盛になってしまい、大人の意見に見向きもしなくなるという子どもは少なくありません。
家族会議で自分の意見を聞いてもらうことで、同時に相手の意見もじっくりと聞く習慣が身に付きます。自分の考えを遮られることなく最後まで聞いてもらえるという体験があるからこそ、自分も同じように相手の話を聞けるようになるのだと思います。
仕事や働き方、学校生活に対する相互理解が深まる
家族会議によって、大人は子どもの学校生活や学校に対する思いを知ることができ、同時に子どもは保護者の仕事や働き方に対する理解が深まります。
たとえば「今日学校で音楽の授業があった」という事実だけでは、授業で実際にどんなことをやっているか、子どもがどんな気持ちで臨んでいるかまでは分かりません。しかし家族会議で話をしてみると、
「音楽の授業で先生にお願いしてゲームの曲をピアノで弾いてもらったんだ」
「アコーディオンを初めて触って、弾けるようになった」
「歌のテストがあって、ちょっと恥ずかしかったけど頑張ったら先生に褒められた」
といった詳しい内容を知り、「音楽が好きなんだな」と新しい発見が生まれました。
また子どもからしても、家族会議で保護者の仕事の話を聞くことで、「へえ、こんな仕事をしていたんだ」という気づきに繋がります。これにより、たとえば大人がイライラしている日があったときでも、「仕事頑張っているんだな」とある程度の理解や納得が生まれます。
家族仲が良くなる
子どもたちは反抗期真っただ中ですが、家ではみんなでいろいろな話をするので、これまで心の壁などを感じたことはありません。今でも休日はみんなで出かけることが多く、「家族仲が良いね」とよく言われます。
「子どもには子どもの、大人には大人の事情や思いがあって、それでもみんな頑張って前に進もう頑張っている」・・・家族会議を重ねることによって、そんな当たり前のことを肌で感じることができました。話し合うことで何とか相手を理解したい、理解しようという気持ちが深まった結果だと思います。
まとめ|家族会議はメリットだらけ!子どもの素直な意見に耳を傾けてみよう
家族関係でも友達関係でも、コミュニケーションで大切なのって結局、相手の立場を思いやり、気遣える心なんですよね。家族会議で保護者・子どもそれぞれの事情や思いを理解できれば、相手の心に寄り添い、たとえ理解できなくても理解しようとする気持ちが生まれ、信頼感が高まるんだと思います。「子どもの考えていることが分からない・・・」「子どもともっとじっくりと話し合いたい」という人は、家族会議で子どもの素直な意見に耳を傾けてみましょう。
よければみなさんの素朴な疑問やお困りごとがあれば気軽に話してみてください。
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水無瀬 あずさ
ライター
黄色い電気ネズミとビールをこよなく愛するシステムエンジニア兼ライター。「どんなことでも全力で楽しむ!」をモットーに、反抗期真っ盛りの息子2人と全力で向き合っています。PTA役員などボランティア活動に積極的に参加し、学校や家庭における教育の在り方を模索中です。ゲームが趣味ながら、最近画面酔いがひどくて長時間できなくなったのが悩みのタネ。
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