子育てアカデミー

受験生を持つ保護者としての経験を通じて、同じ境遇の皆さんの役に少しでも立つようなお話しができればと思います。ただし難しいことは書きません、というか書けません。どこの家庭にもある、だけど家族にとっては大切な出来事やひとときを、気の向くまま書いていこうと思います。皆さんも肩の力を抜いて読んでいただければと思います。

学力は十分なのに……

中2の冬。受験本番まで1年以上ある……などという楽観ムードは、我が家にはありません。

今年の年末年始も、大晦日と元旦以外は、塾の冬季講習と正月特訓で予定がぎっしりです。

「おいおい、正月ぐらいゆっくりすればいいじゃないの」と呑気なことを言っているのは親だけで、娘は「まだ2日休みがあるだけマシ。3年の冬は元旦も特訓だから」と、視線はすでに本番に向けられています。

中学校の方でも、少し動きがありました。その一つが合格シミュレーションです。現在の学力点と内申点から、志望校の合格の可能性を探るというものです。

それによると、うちの娘は第一志望と第二志望の合格ラインにわずかに届かず!

とはいえ“まだ1年ある”ので、今の段階で合格ラインに達していないことには全く不安を抱いていません。しかし、気になるのが届いていない理由。学力点は十分なのに、内申点が足を引っ張っているのです。

実技教科の点数が2倍に!?

内申点とは、ご存じのとおり、内申書(調査書)に記載される成績のこと。普段授業を受けている9教科の評定をもとに算出されます。

この内申書が、高校入試においても関係してくることは、何となく分かっていました。

ただ、積極的に部活動や学級会活動に参加する、なるべく休まない、それくらいやっておけばいいだろうと高を括っていました。また、一般入試には関係ないとも思っていました。

しかし、今回学校での合格シミュレーションの結果を見て、ふと内申点について調べてみたら、そんな甘いものではないということに気づきました。都立高の場合、一般入試にも内申点が関わってくるというのです。その影響度の割合は7対3。つまり、当日の学力試験が7割、内申点は3割なのです。3割ってけっこう大きいと思いませんか? プロ野球選手で3割打てば年俸1億円クラスです(って違うか)。

この内申点の存在については賛否両論あると思います。もし、テストだけの一発勝負で合否が決まるなら、学校に行かず塾だけ通うような生徒も出てくるでしょう。義務教育である中学校において、それはよろしくない。だから普段の授業の習熟度や授業態度も加味する、というのは頷けます。

ただ気になったのは、実技教科の扱い方です。

都立高入試の場合、内申点は中学3年生の9教科の5段階評定をもとに算出します。この計算方法が曲者なのです。

例えば、主要5教科がオール3だと……
(例)
3(国語)+3(数学)+3(英語)+3(社会)+3(理科)

主要5教科は単純に足すだけなので、15点となります。

続いて実技4教科の評定がやはりオール3だったとします。
(例)
3(音楽)+3(美術)+3(保健体育)+3(技・家)

合計すると12点です。ところが、実技教科はさらにこれを2倍にします。

12×2=24点

要は、実技教科の評価が1上がると、合計の内申点は2上がるのです。
これは、実技教科が得意な子には有利です。

しかし一方で、実技教科の評価が1下がると、合計の内申点が2下がることも意味します。
これは、実技教科が不得意な子には不利です。

つまり、実技4教科の成績が内申点に大きく影響します。
主要教科は優秀なのに、体育や音楽が苦手だと、都立のトップ高に入れない事態が起こる可能性があるのです。

なぜそんな計算方法になったのかは分かりませんが、なんだか釈然としません。
とはいえ今まで調べていなかったことも事実。
なんせ、私にとって初めての子どもの高校受験。
もっと早く調べておけば・・・。

加えて親として心配なのは、実技教科の成績は先生の主観が強く出るのではないかということ。
実はうちの娘が、とある実技教科の担任とソリが合いません。

うちの娘は学級委員をやっているくらいなので、授業態度や協調性などには問題ないはずです。実際クラス担任を始め、ほとんどの教科の教師から慕われています。

しかし、その実技教科の教師だけは、どうも厳しい。

ある時は、授業後に呼ばれて、「授業の雰囲気が悪いのは学級委員であるあなたのせいだ」とお叱りがあったそう。
授業の雰囲気まで学級委員が背負っていたとは・・・。

娘のシミュレーションの評定は、その実技教科だけ極端に悪いのです。
これは単なる偶然なのでしょうか。
先生は娘に期待をしてくれていて、もしかすると厳しい評価をしているのかもしれません。
しかし、娘の合格を願う親としては、複雑です。

負けるな受験生!

内申点は、公立高校の場合すべての都道府県で判定に活用されているそうです。私立でも、公立高校とは異なる算出方法を採用しているケースもありますが、内申点が高いほうが有利だといいます。

もちろんテストの点数だけが、その生徒を判断する材料の全てではないとは思います。しかし、テストの点数は公平です。がんばった分だけ数字に現れます。仮に試験当日に体調が悪くなり、結果が芳しくなくても、不可抗力だと諦めがつきます。

ただ、実技はそうはいきません。

内申点があるのは仕方ないと前述しました。しかし、内申点の対象から実技教科を外してもらうことはできないのでしょうか。
というのが正直な気持ちです・・・。

そもそも、音楽も美術も体育も、人生を豊かにするためのもので、人を評価するためのものではないと思います。情操教育という観点から義務教育である中学校に授業があっても良いとは思いますが、点数をつけてどうこうするものではないと思います。

とはいえ、実技が得意な人からすると、実技も当日試験に入れてほしいと思っているかもしれませんね。

本番まであと1年余り。

内申点の結果に左右されないくらい、圧倒的な学力をつけてほしい。

私は決して受験至上主義者ではありませんが、毎日がんばって机に向かっている娘の背中を見ていると、そう祈らずにはいられません。

夏の甲子園に向けて毎日素振りをしている息子を見守る親もこんな気持ちでしょうか。

そう、受験って競技スポーツと一緒だなと思います。

勝て勝て、ムスメ! 負けるな負けるな、ムスメ!

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とんび

ライター
中学生と小学生の2人の娘、妻と都内に暮らすライター兼ライターズオフィス経営者。取材で有名大学や一流企業に訪れると、「うちの子もこんなところで……」と妄想を膨らませる今日この頃。上の娘は某有名学習塾に通学中。下の娘も姉の影響で近所の個別指導塾に通い始めたところ。子供たちの塾通いが家の暮らしの中心となっている。ちなみに似顔絵イラストは上の娘が小5の時に描いてくれたもの。

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