GW明けに不登校が急増するのはなぜ?親にできる心のケアの仕方とは?

GW ゴールデンウィーク 不登校

みらぴか認定サポーターで不登校専門心理カウンセラーの田中勝悟です。

皆さん、不登校が一番増える時期はいつかご存じでしょうか?

実はゴールデンウィーク(以下、GW)明けは不登校が一番増えやすい時期の一つです。

GWが終わって学校開始となってしばらく経つと(大体5月の下旬くらいから)、「学校に行けない」と急に訴える子、腹痛や頭痛を訴える子が増えてきます。

また、4月から学校に行きだしたものの、再不登校となりやすい時期もこのGW明けです。「やっぱし行けない」と親に打ち明け、「ええ?どうしよう!?」と再度不安定になるお母さんも多いです。

私の相談も増えてくるのもこの時期ですね。

では、どうしてこの時期に不登校が増えやすいのでしょうか?
その理由と対処法についてここでは書かせていただきますね。

GW明けに不登校になりやすい理由

まずなぜこの時期が不登校になりやすいのかを考えてみましょう。

まず4月というのは、子どもたちも気が張っている状態です。
新学期でクラスも変わり、新しい人間関係が作られます。そうした環境の変化や4月という雰囲気もあって、「頑張るぞ」と思っていることが多いです。

ただ、4月の中旬辺りから、朝起きるのが遅くなる、夜更かしが増える、ゲームの時間が長くなるといった兆候が出てくると、ちょっと危険信号です。

不登校の原因として学校の合わなさがあるのですが、それが一気に意識されるのは思春期に差し掛かった頃になります。

そしてそれらは「学校に行くのがなんだかしんどい」という風に表れることが多いです。

GW明けから不登校になった子の話を聴いていると、大体2月か3月頃から夜更かしやゲームが増えて来ていて、4月になるといったん意欲的になるものの、4月中旬ぐらいから再度生活リズムが乱れるといった流れを取ることが多いです。

段々と学校への合わなさが出てくるようになり、頑張ろうとしたものの、息切れを起こしてしまってGW明けに不登校になってしまっているのではないかと考えられます。

再不登校の子がGW明けに再不登校となる理由

不登校状態の子が、4月に入って学校に行きだすというのは良くあることです。

私のクライエントでも4月に入って学校に行きだすようになったというケースは非常に多いです。

しかし、そこから5月以降も学校に行き続けられるとなると、一気に数が減ります。

その理由としては、上述の理由とよく似ていますが、再登校し出したときの子どもの気持ちとして「頑張って学校に行くぞ!」という気持ちがかなり高まっています。

要はアドレナリンがかなり高まっている状態です。

でも、その状態を維持し続けるのは非常に難しいです。

しばらくすると、アドレナリンが枯渇してしまい、学校に行き続ける気力が出なくなってしまいます。

私の経験で言えば、4月の中旬ぐらいにはモチベーションがなくなってしまい、何とか4月いっぱいは学校に行き続けるものの、GWが終わった頃にエネルギー切れを起こしてしまって、そこから再不登校に陥る子が多いという印象です。

GW明けに子どもが学校に行けなくなったら・・・

では、GW明けになって子どもが学校に行けなくなったときに、親としてどう対応していけばいいでしょうか?

子どもを無理やり学校に連れていくことを推奨する方もおられますが、それをやって子どもが学校に行くようになったというケースは多くないです。

むしろメンタルが悪化してしまったというケースの方が多いです。

第一選択肢として置いてほしいのは、「まずは子どもに何があったのかを聴いてみる」ということです。

ただ、もちろん子どもも「何で学校に行けないのかわからない」と混乱しているため、「なぜ行けないのか」をはっきりと伝えることは非常に難しいです。

まずは「行くのがしんどい」「行くのがつらい」「おなかが痛い」という気持ちを素直に受け取りましょう。

で、最初は学校を休ませるという選択肢を尊重する勇気を持つことも大切です。

エネルギー切れを起こしていることが多いので、まずはエネルギーの充電を図っていくことが大切です。

その中で、子どもがなぜ学校に行けなくなったのかを考えていくことかを親の方でも整理していき、どう子どもを支えるかを考えていくことが必要ではないかと思います。

必要に応じて不登校に詳しいカウンセラーに相談することも有効でしょう。

まずはゆっくりと休ませる勇気を持つ、そして子どもの話を聴いていきながら、何がつらかったのか、これからどうしたいのかをしっかりと話し合うというプロセスが必要であると考えています。

これまで、不登校の子どもについてのコラムを掲載していますので、こちらもよかったら参考にしてみてください。

<今までの記事>
不登校からひきこもった子の支援(1)まずは理解すること
不登校の中学生の進路(1)通信制高校のメリット・デメリットとは?どんな高校か解説します

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田中 勝悟

みらぴか認定サポーター

大学院卒業後、スクールカウンセラー、心療内科、児童相談所、貧困層の就労支援のアドバイザーなど多くの領域で経験を積む。その傍ら2019年4月に「カウンセリングルームはぴっと」を開設。またオンラインスクール「不登校の親の学び場」を開講。5,000件を超える豊富な臨床経験から適切な助言を行うことで多くの親の共感を得る。また、エニアグラムを活用した見立て力の高さには多くの支援者から定評がある。著書に「不登校はチャンス」がある。

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