ゲーミフィケーションとは?ゲームと教育のコラボレーションで子どもの学習意欲を向上させよう

ゲーミフィクション ゲーム 

こんにちは、子育て中ライターの水無瀬あずさです!
皆さんのお子さんは、ゲームをしていますか?知育ゲームにカードゲーム、テレビゲーム、スマホゲームなど、ゲームと言っても種類はさまざまですが、多くの保護者がゲームに対してあまり良くないイメージを持っていると感じています。
そこで今回は、教育にゲームを取り入れた「ゲーミフィケーション」という考え方についてご紹介します。
教育にゲーム要素を取り入れれば、子どもの学習意欲もぐ~んと向上するかもしれません。家庭でできるゲームフィケーションの方法についても紹介しますので、ぜひ実践してみてくださいね。

「ゲーム=悪」という風潮に異議を唱えたい!

私はいわゆるファミコン世代でして、小学生の頃からテレビゲームに慣れ親しんで育ちました。社会人になってからもゲーム好きは変わらず、不惑と呼ばれる年を過ぎた今なお毎日ゲームをプレイしています。

ただ子育てをしていると、多くの保護者がゲームに対してあまり良くない印象を持っていると感じます。「うちの子、ゲームばかりで勉強しない」「ゲームのせいで目が悪くなった」「ゲームをやりたいと言って外に出かけなくなった」などなど、ゲーム好きとしてはなかなか耳が痛いことばかり。

ゲーム好きの私としては、子どもたちがゲームに対して「楽しい!」「好き!」って感じる気持ちを、悪いものと考えてほしくないなって思うんです。あの毎日がワクワクする感覚、大切にしてほしいなあ。

ゲームでもスマホでもパソコンでもそうですが、保護者が気をつけなければならないのは、その使い方ですよね。家庭でしっかりと利用する時間や場所のルールを決め、「守らなければあなたにとって良くない」ということを伝えていくことが大切なんじゃないでしょうか。

ゲーム×教育=ゲーミフィケーションとは

ゲーミフィケーションという言葉をご存知でしょうか。ゲーム(game)×教育(education)を組み合わせた言葉で、海外ではゲーム要素を取り入れた教育が盛んに行われています。

ゲーミフィケーションは、「学びは楽しくあるべきもの」という考え方がベースになっています。学びを楽しくするためのポジティブなツールが、ゲームであるという考え方です。日本のゲームに対する考え方とは、かなり違う雰囲気ですよね。

そもそもゲームの始まりは、オーストリアの哲学者であるウィトゲンシュタインが提唱した「言語ゲーム」であるとされています。言語活動をゲームに見立てることによって、相手とのコミュニケーションを促進するというものです。

つまりゲームとは本来、遊びを通してコミュニケーションを学ぶツールなのです。その形態は専用ゲーム機やパソコン、スマホなど多様化していますが、たとえば将棋の藤井聡太名人がAIの将棋ソフトを相手に練習して腕を磨いたとされるように、ゲームが子どもの才能を大きく開花させる可能性だってあります。これはもう、教育にゲームを活用するしかないですよね・・・?

ゲーミフィケーションの目的

ゲーミフィケーションの目的は、子どもの「自発的に学びたい」と感じる心を引き出し、学習やそれ以外のことに対するモチベーションを高めることです。

子どもが主体的に学ぶためには「意欲」と「継続」が大切ですが、ゲームはそのどちらの要素もクリアできます。ゲームと教育は敵対的関係のように捉えられがちですが、ゲームによって教育の課題を解決できることもあるんですね。

ゲーミフィケーションによって、子どもは学ぶ対象や学ぶこと自体に対する楽しさや達成感を感じられるようになり、意欲的に学習に取り組めるようになることが期待されています。

またゲームフィケーションは、発達障害の子どもの学ぶ意欲を促進するという効果もあるとされており、社会性トレーニングの一環としても取り入れられています。

ゲーミフィケーションの具体例

教育にゲームを取り入れると言っても、授業中にテレビゲームをプレイするということでは決してありません。あくまでもゲームは要素の一つであり、「ゲーム感覚で」学習に取り組めるような工夫、といったイメージです。

例を挙げるとすれば、以下のようなことが挙げられます。

・「マップ上にあるランドマークを写真撮影して投稿する」というミッションに対し、グループに分かれて写真撮影を行う。課題をクリアするとポイントが貯まり、グループでポイント数を競う

・リストに乗っているアイテムを集める「スカベンジャーハント」を行い、チームごとに得点を競う。優勝チームには報酬あり。

・ある大学の開発したSDGsゲーミフィケーション教材を利用して、SDGs17の目標に関する課題を参加者のアイデアによって解決する。

ゲーミフィケーションなんて言ってしまうと何だか難しい感じがしますが、要は学習内容や成果、ルールをゲームのように数値化・可視化するのです。これにより、子どもたちのモチベーション向上が期待できます。

我が家の子どもたちが利用している月額制の通信教材では、講義の動画を視聴したり問題を解くとコインが貯まり、それを利用することでアプリ内のモンスターを育成できます。これも一種のゲーミフィケーションですね。「お気に入りのモンスターを育てたい」という目的を達成するために、学習意欲が向上する良い例だと思います。

家庭でもゲーミフィケーションを導入してみよう

家庭における日常的な学びのなかにゲーミフィケーションを取り入れることで、子どものモチベーションや学習意欲がさらに高まります。お金や時間をかけて難しいことを始めるのではなく、身近なものやいつもの行動に少しだけゲーム要素を取り入れて、ゲーミフィケーションを始めてみましょう。

ここでは、家庭ですぐに始められるゲーミフィケーションの一例をご紹介します。

ポイント制やご褒美制の導入

すぐに始められるゲーミフィケーションとして、スタンプカードやメダルなどを利用してポイント制を導入するという方法があります。お金や時間をかけることなく簡単にできるので、「とりあえずゲーミフィケーションをやってみたい」という人におすすめです。

我が家では、子どもたちが小学生の時に「100点貯金」というシステムを導入していました。学校のテスト(小テストではなく、表裏の印刷された正式なテスト)の表で100点を取ったら、ホワイトボードに「正」の字を一本追加していきます。そして10個貯めると、「500円程度のものをご褒美として買える」権利を与えられるというものです。ご褒美は、主にテレビゲームのダウンロードコンテンツを購入するのに使われていました。

100点貯金を始めた結果、「今日テストが返ってきたんだけど、95点でさあ!悔しい!」と報告してくれるようになりました。おそらく100点貯金がなければ、テストの点数はおろか、テストがあったことさえ知らされることはなかったでしょう(小学生男子あるあるだと思います)。そういう意味で、私としてはとてもいい効果があったと感じています。

親子や兄弟で勝負!

実は子どもって競争が大好きですよね。ゲームのオンラインプレイではこぞってランキングを競い合っていますし、優劣をつけるのが必ずしも悪いとは言えないと思います。

そこで、たとえば漢字の学習や計算問題、片づけや掃除などで、保護者と子どもの競争を取り入れてみるというのはどうでしょう。勝ち負けにこだわることでスピードや品質をいかに向上できるかを考えることになり、これがゲーミフィケーションに繋がります。

兄弟がいるなら兄弟同士で競い合うのもいいですね。大切なのは、勝った方を適切に褒め、負けた方は貶めることなく努力を讃えることです。不必要にひいきするのではなく、客観的にどこが良かったか、どこが悪かったかをフィードバックすることで、次の機会に活かせるようになるでしょう。

プログラミング学習

小学校でプログラミング教育が必修化されましたが、家にパソコンがある家庭なら、プログラミング学習を始めてみるのもおすすめです。無料で始められるScratchのようなプログラミング教材を利用するとよいですね。

プログラミング学習は、まさにゲーム感覚で論理的思考や創造力、表現力などを養うのに役立ちます。

2022年度から高校の教育課程では「情報Ⅰ」という必修科目が追加され、プログラミングや情報モラルに関する学習が始まっています。さらに2025年度からは、大学入学共通テストにも新科目「情報」が追加されることが決まっています。

このような状況のなか、子どものうちからプログラミングに慣れ親しんでおくことが、受験対策にも役立つでしょう。

まとめ|家庭でルールをしっかりと決めて、ゲームと上手に付き合っていこう

実はゲームって、使い方によっては子どもの学習意欲を大きく向上させるものなんです。「うちの子、ゲームばかりで勉強をしなくて・・・」と悩んでいる保護者の方は、家庭でのゲームに関するルールを見直すところから始めてみましょう。ゲーミフィケーションによって教育にうまくゲームが取り入れられ、ゲームが家庭でも「役に立つ素晴らしいもの」の一つとして扱われるようになることを、ゲーマーの保護者として切に切に願っています。

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水無瀬 あずさ

ライター

黄色い電気ネズミとビールをこよなく愛するシステムエンジニア兼ライター。「どんなことでも全力で楽しむ!」をモットーに、反抗期真っ盛りの息子2人と全力で向き合っています。PTA役員などボランティア活動に積極的に参加し、学校や家庭における教育の在り方を模索中です。ゲームが趣味ながら、最近画面酔いがひどくて長時間できなくなったのが悩みのタネ。

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