子育てアカデミー

学校 防犯対策 子ども 

こんにちは、子育て中ライターの水無瀬あずさです。

2023年3月初旬、中学校に男子高校生が刃物をもって侵入し、男性教員が切りつけられるという事件が発生しました。私はこの事件を見て、「高校生の子がどうしてこんな事件を起こしたんだろう?」という疑問とともに、「うちの子どもの学校は大丈夫?」と心配になりました。突如として理不尽な悪意に遭遇したとき、大人であっても正常な判断をするのは難しいでしょう。未成熟な子どもならなおさらのこと。いまや学校に通う子どもたちの安全を守るためには、防犯対策が不可欠なのです。そこで今回は、イマドキの学校現場の防犯対策について詳しく調べてみました。保護者の子ども時代とはかなり違う防犯事情、お子さんの学校はどうなっているか考えるきっかけになれば幸いです。

学校の防犯対策ガイドライン

子どもの未来を育む学校とは本来であれば、誰もが簡単にアクセスできる開かれた場所であるべきです。しかし近年、これまで予測しえなかったような学校侵入事件や児童殺傷事件が発生し、文部科学省では学校の防犯対策の在り方について改めて議論されるようになりました。
文部科学省では、「文部科学省×学校安全」というポータルサイトを立ち上げ、情報発信および啓発活動を行っています。

学校施設整備に必要な防犯対策

学校の防犯対策のうち、施設整備面での対策としては

学校への不審者侵入防止の観点から、①校門、②校門から校舎への入口まで、③校舎への入口という3段階のチェック体制を確立し、対策を講じる必要がある
引用:文部科学省「学校安全資料『生きる力』をはぐくむ学校での安全教育」第3章第2節1(5)不審者侵入防止の観点からの安全管理

と指摘されています。具体的には、

・校門、囲障、外灯、校舎の窓、出入口等の破損、錠の点検・補修
・警報装置や防犯監視システム
・通報機器を設置している場合の作動状況の点検
・警察や警備会社等との連絡・通報体制の整備
・死角の原因となる立木等の障害物の有無
・駐車場や隣接建物等からの侵入の可能性

などを徹底して行うよう指導されています。

ソフト面でも防犯対策が必要

「ソフト面」とはすなわち、日常的な防犯対策や子どもたちへの防犯指導などを指します。文部科学省では、「学校の危機管理マニュアル作成の手引」(平成30年2月)、および「学校の『危機管理マニュアル』等の評価・見直しガイドライン」(令和3年6月)などを作成し、それぞれの学校に対策を呼びかけています。

学校の防犯システム設置状況は?

実際の学校現場では、施設整備の一環として防犯システムを導入するところも増えているようです。文部科学省が公表している2018年度の「学校安全の推進に関する計画に係る取組状況調査」(※1)によると、「防犯監視システム」を導入している学校のうち「インターフォン」を設置しているところが63.5%、次いで「防犯カメラ」が58.1%、「センサー」が39.3%となっています。
※1 対象は全国の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、幼稚園、幼保連携型認定こども園及び特別支援学校
※2 「前回」は前回調査(H27年度実績)の数値

「通報システム」を導入している学校では、警備会社と連携しているところが72.8%と最も高く、次いで防犯ベル・ブザー・非常押しボタンなどが45.6%、校内緊急通話システムが40.4%となっています。

驚いたのが「安全を守るための器具」の調査で、「さすまた」が88.2%でトップとのことです。「学校にさすまたがあるの!?」って思いません?また、5%導入の「盾」、6.4%の「杖」など、意外なものが並んでいて一瞬目を疑いました。一体どこに置いてあるんだろう・・・?

横浜市の公立小中学校で実際に行われている防犯対策

学校では防犯対策としてさまざまな対策が講じられていますが、実際の現場の状況はどうなっているのでしょうか。私の息子たちが通っている横浜市の公立小中学校で実際に行われている防犯対策をご紹介します。

学校に入るには「保護者名札」が必要

学校の敷地内に入る際には、必ず保護者名札を着用することになっています。小学校も中学校も同様のルールです。今となっては私も驚きませんが、長男が初めて幼稚園に通うことになって保護者名札を配られたときは「今ってそうなんだ!」と大変驚きました。学校って「誰でも入れる」ところというイメージでしたが、今はそうではないんですね・・・。

子どもの名札は学校で取り外す

小学1年生は学校で名札を付けますが、付けるのは学校内だけという決まりになっています。朝登校したら名札を着け、下校時には外して教室に置いて帰るというルールです。不特定多数の人に名前を知られないようにする対策だとは思いますが、なんとも世知辛い世の中ですね・・・。息子の学校では「名札を外す」のがルールですが、そもそも名札を付けないという学校や、付け外しはしないが学外では名札を裏返すという指導をしているところもあります。

ジャージの名入れは無し

中学校で使用しているジャージには、これまで刺繍で名入れをするのが慣例だったようですが、長男の代から防犯上の理由で無くなったそうです。半袖Tシャツには名前を書くスペースがありますが、こちらも防犯上の理由から「書かなくていい」とのことです。おかげで記名なし・持ち主不明の体育着の落し物が増えたんだそうで・・・なんだかなあ。

門は施錠されインターホンで開錠してもらう

小学校では、登下校時以外は門が施錠されており、用事がある際にはインターホンで職員室の先生に鍵を開けてもらいます。学校内で大勢の人数が集まるイベントなどの際には門が開放されますが、原則として先生やボランティアの人が門の前に立つルールです。カメラ付きインターホンなので、毎回どんな顔で映るべきか、マスクを外すべきか悩む私です。

登下校時の見守りボランティアがある

横浜市の事業として「学援隊」というボランティアがあり、メンバーが小学生の登下校時に見守り活動を行っています。活動時には専用のビブスや帽子を着用し、「大人がつねに目を光らせている」と示すことで犯罪を抑制するのが目的です。登下校を教職員だけで見守るには限界があり、保護者や地域ぐるみで協力する仕組みづくりが進んでいます。

学校で防犯訓練がある

息子の小学校では年に数回、「生命安全教室」と呼ばれる防犯訓練があるんだそうです。不審者が学内に侵入した場合には、子どもたちに分かる合言葉のような放送を流すことで、どこで起こっているか、逃げるかどうかを周知することになっているんだとか。イマドキの子どもたちって、訓練することが多くて大変ですね・・・!

まとめ|学校・保護者・地域みんなで子どもたちの安全を守ろう

不測の事態や事件が、我が子の学校で起こらないとも限りません。どんなことが起きても子どもたちの安全を守れるように、学校ではさまざまな取り組みが行われています。しかし子どもたちの防犯や安全に関しては、保護者も学校に任せきりにするのでなく、出来ることから積極的に取り組んでいく姿勢が大切だと感じました。学校・保護者・そして地域のみんなで連携して、子どもたちの安全を守っていきましょう。

よければみなさんの素朴な疑問やお困りごとがあれば気軽に話してみてください。
お試しで30分からお話しいただくことができます。

以下のLINEに友だち登録いただき、オンライン相談についてチャットをいただければ、時間の調整もすぐにできますので気軽にご連絡ください。

LINEに登録してお得な情報を入手する

水無瀬 あずさ

ライター
黄色い電気ネズミとビールをこよなく愛するシステムエンジニア兼ライター。「どんなことでも全力で楽しむ!」をモットーに、反抗期真っ盛りの中学生・小学生の息子たちと全力で向き合っています。PTA役員などボランティア活動に積極的に参加し、学校や家庭における教育の在り方を模索中です。ゲームが趣味ながら、最近画面酔いがひどくて長時間できなくなったのが悩みのタネ。

相談を申し込む

関連記事

LINE友だちでクーポンプレゼント!

LINE友だちに追加いただくと、
お得なクーポンや最新情報をお届けしています。
ぜひ、友だち追加をお願いします。

お得なクーポン、
最新情報をお届け!

LINE公式アカウントを
友だち追加

みらぴかに関する
質問にもお答えします。
お気軽にご質問してください。

お友だち追加
Copyright 2023 mirapika
オンライン相談に申し込む