子育てアカデミー

中学生 高校生 子ども

こんにちは。みらぴか認定 サポーターの佐々木です。私は25年間、中高一貫の女子校で教員をしていました。今回は、「中高生になったときに起きる子どもの変化」をテーマに書いていこうと思います。

前編では、中学生の成長の背景について、お伝えしました。後編では、この時期に、親がどんなことができるのかを考えてみたいと思います。

①「反抗は、親のせいではない」ことを思い出しましょう
…反抗は、思春期の子どもたちが大なり小なり通る道でしたね。大前提として自分のせいだと考えずに、子どもの中に起きている変化を見つめましょう。

②「時には壁になる」ことも必要です
…子どもたちは、自分の考えの球を受け止めて、「そうだよね」とか「違うんじゃない?」と跳ね返してくれる存在がいて、少しずつ自分の考えを作っていきます。

子どもの意に沿わないことを伝えるときには大反発を受けて、こちらもしんどいのですが、こちらが本気だと、意外と心に残り、ずっと後になって、効いてくる気がします。

先輩の先生から「目の前の子どもの表情にひるんではいけない、家に帰ってからフッと思い出すような言葉がけをしていこう」と言われたことがあり、いつも思い返してきました。

大学4年生になった卒業生が、「あの頃、先生に言われた言葉に腹を立てていて、在学中、ずっと先生を避けていました。でも時がたってみると、先生の言葉は正しかった。世界は広いです」とメールをくれたことがあります。「どうせ私は友人から評価されていないから」とふてくされていた高1の時の面談で、「何を言ってるの!世界はもっと広いよ、視野を広く持ちなさい」と言ったことがあるのです。7年後に帰ってきた答えでした。

こちらが壁になって跳ね返すと、子どもたちは、もう一度、戻って、色々考えて、助走をつけて走ってきて、軽々と壁(私)を超えてゆく感じを持っています。いつも壁になるのはしんどいけれど、時には親がその役割を果たすことも大切ではないでしょうか。

③見守るしかない時もある
どんなにうるさく言っても敵(子ども)は、聞く耳をもたない時期があります。
言えば言うほどです。迎合する必要はありませんが、こちらの考えやプランをいったん脇においてでも、折々にいつも見ていることを伝えて、不安定な気持ちを受け止めて、見守っていくしかない時もあります。

④「うるさい!」という子どもの言葉に傷つかず、目と心はかけていこう
…とにかく干渉されるのを嫌がるこの時期に、親の方が、子どもの言葉に、傷つき、「勝手にしなさい」と手も目も心も放してしまいたくなる時がありませんか?

私も、それまで比較的穏やかだった息子が、サッと表情を変えて、かたくなな顔になり、プイっと行ってしまい、嫌な思いをした経験が何度もあります。ついつい深追いしてしまうと、こういう反応になっていたようです。

では、この時期、子どもたちは、親に完全に距離をとることを望んでいるかといえば、違うようです。

前編で「両価性」のことに触れましたが、拒否しながらも温かくして欲しい、認めてほしいという承認欲求は強く持っています。例えば、生徒たちは、親が学校の役員として学校に来たりすることを嫌がっているかというと、違うようです。

「今日うちの親、学校にくるんだよねー」と、嫌そうに語るその表情は、嬉しそうなんですね!親が自分のことに関心を持っていることを確認しているんだなと思って見ていました。それは実は、高校生になっても同じです。部活の大会や学校行事の時も「娘が嫌がるので、行きません」という保護者の方がいましたが、私はいつも「その言葉に惑わされないでくださいね。本当は活躍しているところを見て欲しいんですよ。少しでもいいから来て、来たことがわかるようにチラッとでもいいので、顔を見せてくださいね」とお話ししていました。

大人になった職場でもそうではないですか?「上司が見てくれない。ほめてくれない」と文句を言う声を聞きますよね。家庭でも、いつもと違う髪型や服装に気づいて、ひとこと言ってくれると嬉しいですよね。ましてや子どもたちです。こうした親の暖かな眼差しの中で、この変化の時代を通り抜けていくのではないでしょうか。
そしてそれが、この後に続く「アイデンティティの形成」にも大切なことだと感じています。

⑤「親が自分の価値観に目を向けてみる」
私自身子育ての中で、子どもたちとぶつかるたびに、自分自身の価値観を問われてきました。「学歴にこだわっている自分」「世間体にこだわっている自分」など。子どもとぶつかる時には、目の前の子どもの個性や気持ちを見ているのでなく、「子どもが幸せになるに違いないと思っている私の価値観」に子どもを合わせようとしている時が多かったように感じます。このことが原因で、悩みが深くなっている保護者の方も多いのではないでしょうか。そのことに気づき、軌道修正することで、楽になったことが、親としての経験の中で何度もあります。「親は断念の歴史だ」と言っていた人がいましたが、こちらが軌道修正すると、子どもは幸せそうになってゆくこともあるので、不思議なことです。

中高生の子育ての時期は、親の方も自分のこれからについていろいろ考え始まる時ですね。そんな自分の考えを誰かに話して、整理してみるのもいいのではないでしょうか。
子どもの人生もですが、親の人生の充実も大切だなと思っています。

高校生になると大人に近づいてきます

そして高校生になると、また別の世界へ進み、ぐっと大人っぽさが出てきます。
高校生のことについては、次の機会に書いていきたいと思います。

「高校生頃になると、次第に「自分は自分、他者は他者」という感覚が育ち、自分と違う面を持つ他者を受け入れることが可能になります。これは自我同一性の獲得の基盤ができたことを意味します。」
引用:厚生労働省HP e-ヘルスネット 思春期のこころの発達と問題行動の理解

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佐々木 伸子

みらぴか認定サポーター
大学卒業後は百貨店勤務。専業主婦の時代を経て、離婚をきっかけに35歳で教員に。以降、担任・学年主任・教頭などを経験し、多くの生徒・保護者の方の進路や親子関係について相談を受け、サポート行っている。定年後も事務長として、管理職・教員を支援する側になり、長く学校現場に関わっている。現在は再婚し、ステップファミリー(成人した子ども3人、孫5人)の母。

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